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電子工作記(2010年11月よりつれづれなるままに)

電子工作の初心者ですので、間違いがあるかもしれません。記載されている内容をご使用になる場合は、御自身の責任において行ってください。 
記載内容に関するご質問等を頂いても回答いたしかねますし、記載の内容がもとで不利益/不具合が生じても一切の責任を負いませんので、予めご了承下さい。

2012年に作ったもの(Products made in 2012)

夜、人が近づくと明かりが点く防犯灯その3(PowerLED Night-Light w/motion sensor #3)

今回は親類に頼まれて、その2で作ったものからブザーと点滅LEDを取り除いた、動体を検知すると点灯する防犯灯を作りました。使用するLEDはその2と同じOptosupply社の5W 500mA、410ルーメンのOSW4XAH5E1Eです。 今回はライトの取り付け位置と人の動線の関係からNaPiOnの5m標準検出タイプを2個、XとY方向に1個づつ配置する仕様となりました。 回路は、その2で作ったものからブザーと点滅LEDを外したものですが、今回ANDゲートは半田付けしやすい74HC08のDIPサイズを使用することにしました。 TC7S08Fの時のように、半田付けでの苦労はもうこりごりです。 注意する点としては、Napionの足は細くて、繰り返しの応力がかかるとすぐ折れるので・・・以前に一度ありました・・・あれッと思った瞬間にポキッと折れてしまったことが・・・、また今までに何個かNapionを使った経験から、NaPiOn用の小さな基板を作り、NaPiOnの足を基板に固定すると同時に、この上にNaPiOn用のプルダウン抵抗(必要あればトランジスターのベース抵抗)・コンデンサをセットすれば、コンデンサもNaPiOnの近くに配置出来るし、少々乱暴に扱っても足が折れる心配も無くなると考えました(写真左)。
今回はLT3080を初めて使った定電流回路です。 LT3080の「Set」に51KΩの抵抗を、「Out」に1Ωの抵抗を付ければ510mAの定電流を得ることが出来ます(写真右Datasheetの抜粋を参照)・・・出来るはずです。 
         
組み立てが完了したプリント基板です。 基板が広々としているのは、これを収納する予定のタカチのSS-N-160Gのケース内のビス穴に基板を合わせたのと、LT3080用のヒートシンクを基板上に納めるためです。 ヒートシンクを背負っているのがLT3080です(右)。 LT3080の足のピッチは1/10"ではないですが、ハンドメイドの基板なのでスルーホールの位置を少しずらして穴を少し大きめにしました。 ヒートシンクは手元にあった適当なものを取付けました。
        
基板組み立て後の作動のチェックをしてみました。 LED用の電流値ですが、LT3080のINの端子のTPと12V電源にマルチメーターのリード(ミノムシ)を当てて測定しました。 51KΩと1Ωの抵抗の組み合わせでは実測値が640mAとなってしまいました。 あれれ・・・計算が合わない。 計算式は・・・Setの抵抗値x1000/Outの抵抗値/100・・・の筈なのに・・・。 このLEDは絶対値が600mAなので、600mAを超えるとアウトです。 次に51Kの抵抗を47Kに変えてみました。 実測値は560mAとなりました。 抵抗の誤差なのかマルチメーターの読みの誤差なのか、それとも計り方に問題があるのかなぁー・・・。 こんどは1Ωの抵抗を1.2Ωに変更してみました。 測定した電流値は5分ほどの測定時間内に490-600mAと数値が変動します。 LT3080の温度が上がると電流値も大きくなる??。 計算上は47x1000/1.2/100=400mAなのですが・・・、これではうまくないので、51Kの抵抗部分の抵抗を50Kの半固定+1Kの抵抗に変更し、実測値が450mA程度となるように設定しました。 10分程度の測定時間で最大500mAで納まりました。 またLT3080のヒートシンクは秋月の46x25x17を使ったのですが、このサイズでも正直十分ではありませんでした。 電流値を測定しているときLT3080はかなり発熱しました。 電源を入れるとヒートシンクは2分程度でアッチッチモードに到達しました。 手で触れられないような熱さではないですが・・・でも何秒もジッと触れていることは出来ません・・・。 スペース的に余裕があればヒートシンクはもっと大きい方がいいのかもしれません。 このナイトライトの点灯時間は1分から、タイマー延長があってもせいぜい3分程度の短時間と思われるのでこのサイズで問題はないということにしておきます。 下の写真はヒートシンクに取り付けた5WのLEDです。 その2と同じようにワイヤーで合体した61x30x30のヒートシンクに、LEDのアルミベースの2mmのビス穴を利用してワイヤーで固定しました。 その後アクリル板でカバーして防湿シールをしました(写真中)。 ケースに入れれば完成です。 ケースに収めた時点で、もう一度30分ほどの連続点灯試験をしてみました。 LT3080のヒートシンクは熱をもちませんでした。 何じゃこりゃ???・・・です。 この半分のサイズのヒートシンクでもよさそうです・・・ただしヒートシンクの値段はサイズが半分になっても10円しか違いませんが・・・。マルチメーターを接続することで過電流が流れたのでしょうか?・・・よくわかりません。 
     

夜、人が近づくと明かりが点く防犯灯その4(PowerLED Night-Light w/motion sensor #4)

これも親類からの依頼で、夜玄関の鍵穴が見えるようにということで、その1で使った3W200ルーメン700mAのOSW4XME3C1Eを1個使ったナイトライトを作ることにしました。 回路的には上のその3と・・・基板図を流用しているのでほぼ同じですが、NaPiOnは2.5mの微動検出タイプ、定電流ドライバには秋月の3W1個用の12V650mAのものを使用しました。  ちなみにドライバの電流値は実測で640mAでした。 従ってこのマルチメーターの精度はそんなに悪くはなさそうです。
写真右端が定電流ドライバです。 点灯時間もその3と同様50秒〜5分の間で調整できますが、タイマー延長可能の74HC123を使っているので、人がごそごそと鍵開けの動作のための身体を動かすと、NaPiOnがその動作を感知し点灯時間は延長されるので、この用途ではベースのタイマーは1分程度の設定で良いと思います。 右の写真が定電流ドライバ部分です。
  
ヒートシンクにLEDを固定した状態です。 両側の電源ケーブルをワイヤーで固定し、LEDをシリコンラバーを介しヒートシンクに密着させています。 その3と同じく仕上げはアクリル板でカバーをして防湿シールをしています。 鍵穴確認用としては、そこそこ明るいものができたと思います。 気になった点は、このLED、白色ということなのですが、かなり黄味がかっています。 ウオームホワイトのOSM5X・・の型番ではないのですが・・・。
      

AVRライターその2、HIDaspxライター(AVR writer#2: HIDaspx Programmer for AVR)

家庭用のAC100Vを直接扱うために、トランスを使った場合の回路とか、トランスを使わないトランスレス回路とかの勉強とかしておりました。 12Vの車のバッテリー電源からAC100Vのインバーターなんかも将来作ってみたいと考えていますが、とりあえずはトランスの結線の構成さえわからなかので・・・^^;。 インターネットでトランスのことを調べていたとき、たまたま「atmel AVR classic」さまのホームページにたどり着き、ここで紹介されている「家電のリモコンで100V電源のオン・オフ」に非常に興味が湧きました。 リモコンからの信号を赤外線受信器で受け、AVRマイクロコンピュータでSSR(ソリッドステートリレー)を操作し100Vの電源のON/OFFをコントロールするものす。 100Vの電源からトランスを使って6Vに落としたり、SSRを組み込んだり、赤外線受光器を作ったり、そして、なにより初めてのAVRの回路です。 さっそくこの装置を作ってみたいと思いました。 まず公開されていますhexファイルを昨年末に購入したATMEL AVRISPmkIIを使って書き込むべく、秋月でここで使われている、AtmelのAT90S2313と必要な部品を購入しました。 さあ書き込むぞとAVRStudio4を開いてAVRISPmkIIと接続し、「Main」タブのDevice and Signature Bytesをチェックしましたが・・・あれれ、AT90S2313がありません・・・。 インターネットで調べてみると、AT90S2313は石が古いので、AVRISPmkIIではサポートされていないようです。 その後ネットでググッてみると「千秋ゼミ」さまのところに「AVRISPmkIIでAT90S2313を利用する方法」という記載がありました。 \Program Files\Atmel\AVR Tools\Partdescriptionfiles にあるXMLファイルを修正すれば、AT90S2313を認識できるようになるとのことです。 エディターでこのファイルをオープンして指定の修正箇所を探しました。 私の使っているエディターでは2990行目に修正しなければならない行を、3180行目付近に挿入しなければならないところを見つけました。 探すのが結構大変でした。 この修正したファイルを元の場所に戻しAVRStudio4のMainタブのDevice and Signature Bytesを開くとAT90S2313が現れました。 さあこれでhexファイルを書き込めると、「Program」のボタンを押したのですが、エラーメッセージがでます。 むむむ・・・今回初めての、ほとんど理解もしていないAVRStudio4の、私の使い方が悪かったのか・・・まぁこれはあたりまえのことと思いすが・・・。 AT90S2313のプログラムはATtiny2313に書き込むことが出来るらしいので、どれどれと、試しにAVRISPmkII購入時に一緒に買ったATtiny2313に書き込んでみると、エラーも出ずにどうも書き込めたみたいです。 ・・・ということはやはりAVRISPmkIIで90S2313に書き込みはできないのかなぁ・・・。 tiny2313はその型式番号2313が示すとおり、90S2313の後継機能強化版ということですが・・・、tiny2313をそのまま90S2313代わりには使うことが出来ないので、90S2313に書き込めると思われるHIDaspxライターを作ることにしました。 
HIDaspxライターを作るあったては、KumanさまのHP中の回路を使わせていただきました。 原典は千秋ゼミさまのところにあります。 いつものようにPCBEで配置を描いてみました。 配置図なしでの組み立てはまだまだできません。 下の配置図ですが、kumanさまの回路図から変更した部分は抵抗の値とポリスイッチの追加です。 抵抗の値は「千秋ゼミ」さまの原典の値としました。
 「HIDaspxライタ1号機」のレイアウト
できあがった「HIDaspxライタ1号機」です。  部品をもう少し中央に詰めて配置すれば「FRISK」のケースにも入ると思います。 USBコードの根本は動かないようにJBウェルドで固めています。 また今回はじめてUEWを使ってみました。 PCBEの水色の線がUEW部分です。 右の写真が基板の裏側です。 ちょっと見づらいですが、銅色の細い線がUEWです。 0.6mmの錫メッキ線に対し、0.23mmのUEWは非常に細いです。 UEWの配線は錫メッキ線よりも格段にに手間がかかりました・・・慣れれば早くできるのでしょうけれど・・・。
      
早速hidspxで「HIDaspxライター1号機」の動作確認をしてみました。 ソフトウエアは「千秋ゼミ」さまよりhidspx-2012-0356をDLします。 ファームウエアはこの中に同梱されていますmain-12.hexを書き込みますが、この時シリアル番号を同時に書き込まなければなりません。その方法はReadme-j.txtに書かれていますのでそちらを参照ください。Fuse設定はL=0xFF, H=0xDB, Ex=0x01としています。さぁということで「HIDaspxライター1号機」のUSBケーブルをHubに差し込んだのですが、USBを認識しません。 試しにhidspxGを立ち上げ「Device」の「RST」を押してみましたが、エラーがでます。 組み上がった基板の配線をPCBEの図面と照らし合わせて見直してみました、そして、やっと見つけました。 10番ピンをGNDに接続するのを忘れていたのを・・・。 10番ピンをGNDに繋いで、hidspxGを立ち上げ「Device」の「RST」のボタンを押すと、「書き込みアダプター1号機」(ターゲットボードというのかしら)上のATtiny2313を認識しました。 残念ながら90S2313はエラーが出て認識できませんでした。
kumanさまのサイトにはこれからAVRをはじめる人にとってAVRの解説が判りやすく、丁寧に書かれています。

AVRライターその3、PICkit2がAVRライターとして使える?!(AVR writer #3: PICkit2 Programmer for AVR MCU?!)

PICkit2がAVRライターとして使えるとの記載をネットで見つけました。 AVRdudeというライティングソフトを使えばPICkit2から書き込みが出来るそうです。 ICSPコネクタとISPのコネクタのピンアサインの相関表はこちらにあります。 とりあえず変換ケーブルを作ってみました。 ISPのコネクタは秋月の2x20ピンソケットを切って使いました。 ピンソケットの"内部のピン"はすぐに抜けてしまうので、配線後、エポキシで固めその上から熱収縮チューブを被せて、さらに周囲を再度エポキシで接着しました。 多少抜き差しを乱暴に扱ってもピンがソケットから抜けることはないと思います。 Vcc側には白地に赤の印を付けました。
    
PIVkit2とAVR用「書き込みアダプター1号機」を接続したた状態です。 ただし、Vccのケーブルも接続しているので、ターゲットボード上の5Vの電源は供給しない方が良いのかもしれません・・・今後確認する予定ではありますが・・・。
 PICkit2と「書き込み用アダプター1号機」
千秋ゼミさまのavrdude2011-0610..zipに含まれるAVRdude-GUIを使用し、PICkit2を選択して、Deviceを選択し「Read」ボタンを押すとtiny2313、mega88等は認識しましたが、90S2313は認識しませんでした。

AVRライターその4、pic18spxプログラマー(AVR writer #4: PIC18F14K50 Programmer for AVR)

90S2313に書き込みをしたいがために、どうもAVRライター作りにはまってしまったようです。 今回もkumanさまの回路図を使わせいただきました。 pic18spxはHIDaspxより高速だそうです。 まずはPCBEで部品のレイアウト図を描いてみました。 18F14K50にはPICkit2でブートローダーを書き込みできるので、ブートローダー書き込み用のヘッダーは設置していません。 またシリアルポートは・・・たぶんこれから先使うことはほとんど無いとは思いますが・・・4ピンのヘッダーにして、必要なときにケーブル付きのdsub9コネクターを接続できるようにしとこー、ということにしました。 最終的には15番ピンに緑のLEDを追記しました。
  pic18spxのレイアウト
PICkit2を使った18F14K50ブートローダーの書き込みは2〜3秒で終わりました。 kumanさまはブートローダーの書き込みに数分かかったとレポートされていましたが、PICはPICkit2の書き込みの方がやはり早いようです・・・。
今回使用するUSBケーブルは100円ショップで調達しました。 中の配線を取り出してみると・・・おょょ、シールド線の筈が銀紙とそれを包むワイヤーメッシュがありません。 その代わりゴムの被覆が異常に分厚いものでした。 
    
ゴムの厚みで銀紙とメッシュを省略した分をカバーしているようです。 さすがに中華製です。 このケーブルの線材は細いです。 また今回のケーブルは色も標準ではないようです。 ちなみにピンアサインは以下のようになっていました。
1 Vcc   赤
2 D-   青
3 D+   緑
4 GND  白
ちなみに標準色は下記のようです。
1 Vcc   赤
2 D-   白
3 D+   緑
4 GND  黒
組み立て完成です。 これに加えて、pic18spxからPICに書き込めるように、ISPソケットからPICソケットアダプターに接続できる変換ケーブルもついでに作ってみました(写真中-クリックすると拡大します)。 右はPIC用書き込み用アダプターボードに接続した状態です。 

基板の裏面には100円ショップで買ったファイルケースのPP樹脂の板を切り出して、カバーを取り付けました。 アクリル板よりも安価ですし、こうしておけばショートとか不用意にUEWを何かに引っかけて断線するといったことを防ぐことが出来ます。 PP(ポリプロピレン)といえば、昔PPプラントの構造物(Structures)の設計をやっておりました。 PPはその製造過程で気相(gas phase)と液相(liquid phase)の2つのプロセスがあり、気相の方が樹脂性能が良いと教わった記憶があります・・・その違いは写真(昔のフィルムです)を引き伸ばしたときの粒子の密度が違うとか・・・もう30年近く前の話です。 PPは耐熱性能にも優れた樹脂で、写真のフィルムから台所で使うラップ・・・ラップとして使用する場合、その当時アメリカではFDA=Food and Drug Administrationによる触媒残有量のapprovalが必要でした。どうしても石化製品にはある程度の触媒は残存してしまうようですが・・・。  
話がそれてしまいました。 樹脂板の切断にはテスキーSという、一見クジラ顔のような金切バサミを使いました。 これを使えば簡単にPP板を切り出すことが出来ます。 このハサミ、切断した部分が反り返らないというハサミで、アルミの板ですと厚さ0.6mmまで切断できるそうです。
   
kumanさまが取り纏めておられました、Irukaさんバージョンのfirmwareをインストールします。 「千秋ゼミ」さまのfirmwareも使ってみたい・・・というのはありますが、DLには使用結果のレポート等が必要そうで、電子工作の勉強を始めてまだ1年生の、プログラムもよく判らない私にとっては、このレポートに自信が無く、いささか敷居が高いのです。 それに、とりあえずの目的は90S2313への書き込みですから。 Windows7の環境下でpic18spxのUSBコネクタ(もと100円ショップ製品)をHUBに接続したところ、(このUSBの)「ドライバーのインストールができませんでした」とエラーメッセージが出て、自作pic18spxを認識せず、それから先に進むことが出来ません.。 ライター/IOファームの書き込みとUSB-シリアル変換の書き込みは、このPCのWindows7ではできませんでした。 そのため、rebootしてWindowsXPに立ち上げ直し、接続し直すとXpではすんなりとUSBのドライバーがインストールされ、このpic18spxを認識しました・・・どういうこっちゃこれは?です。 Xpでfirmwareのインストールができました。 このあと再びWindows7に戻って接続するとちゃんとこのディバイスを認識します。 コマンドプロンプトをオープンして、
>picspx-gcc.exe リターン
と打ち込むと、こんどは、「libusb0がないためプログラムを開始できません」のエラーメッセージです。 libusb0をググってみると、libusb0というのは、これを使えばカーネルのコード書き換えなしでいろんなUSB器具にアクセスできますょということらしく、sourceforgeで入手できることが判りました。 早速http://sourceforge.net/projects/libusb-win32/から「libusb-win32-bin1.2.6.0」をDLしました。 これを解凍し\bin\x86にあるlibusb0_x86.dllをlibusb0.dllにリネームして\windows\system32に、またlibusb0.sysを\windows\system32\driversにコピーすればいいそうです。 これで準備は整ったと思います。 コマンドプロンプトをふたたびオープンして、 
>picspx-gcc.exe -r リターン で
pic18spxはtiny2313を認識しました。 しかしながら、90S2313は接続に失敗した旨の「Device connection faild」のエラーメッセージがでてしまいました・・・。 どうすれば90S2313に書き込めるのでしょ?・・・のクエストはどこまで続くのやら。
pic18spxの使い方についてもkumanさまが非常に判りやすい説明をなさっていますので、そちらをご参照下さい。

AVRライターその5、ヒューズリセッター(AVR writer#5 Fuse Resetter)

HIDaspxの制御用にと、初めてATtiny2313に書き込みをしたとき、AVRstudio4の使い方を理解しないまま、どうもtiny2313に誤ったFuseの設定をしてしまったようです。 この書き込みに使ったtiny2313は、AVRを始めて最初の一歩のMCU(Micro Controller Unitというそうです)でしたが、読み書きできなくなってしまいました。 設定したFuseの変更はライターを使えば簡単にできると思っていたのですが、そうは問屋が卸してくれません(このことばも最近では聞かなくなりました)。 Fuse Resetterという装置が必要だそうです。 将来またFuseの設定を間違える可能性もあるので、Fuse Resetterを作ってみることにしました。 今回は「YES!AVR!」さまのtiny2313とmega328をリセットできる回路を使わせていただきました。 また公開なさっているTiny2313の制御用hexファイルもいただきました。 他の品番のMCUはそのMCUに見合うResetterが必要となるそうです。 今回は配線が少し複雑なので、 プリント基板で作ることにしました。 下の写真はフラックスの塗布と穴開けまで終わったプリント基板です。 プリント基板もこれで10作目ですので、うまく作れるようになりました。

12VのACアダプターを接続し、Vcc用には7805で5Vを作ります。 12V用トグルスイッチをONにして、タクトスイッチを約1秒押せばMCUのFuse設定はリセットされます。 下の写真のトグルスイッチの位置は良い位置ではありませんが・・・制御用のtiny2313のICソケットにトグルスイッチがピッタリくっついてしまって・・・tiny2313を一旦差し込むとトグルスイッチが邪魔になって、抜くのが大変なのです・・・^^;。 PCBEでレイアウトを描いている時には気が付きませんでした。 
    
結果ですが、読み書きできなくなったtiny2313のFuseのリセットはできませんでした。 「でんし研」さまの親亀の上に子亀を乗せる方法でもリセットを試みましたが、こちらも駄目でした。 「YES!AVR!」さまはHPの中で、1番ピンをI/OポートにするFuse設定になってしまうと、どうやっても書けなくなってしまうとコメントされていますが、あちこち触っているうちにこれをやってしまったのではないかと思われます。 当初Fuseを誤って設定すると元へ戻すのが大変になるということは、意識の中には全くありませんでしたので、アドレスを適当に入れてみたりして、AVRStudio4.0の「Fuses」のタブとか「Lock Bits」のタブで「Program」のボタンをポチッとやったりというような記憶はあります・・・たぶんその辺りが原因と推測します。
ちなみにHIDaspxライター用のmain-12.hexファイルを書き込み、HIDaspxライター用にfuse設定したtiny2313をもう一度準備し、AVRISPmkII/AVRStudio4で読み書きできなくなったのを確認した後、この装置を使ってFuse設定をディフォルトに戻すことができましたので(AVRISPmkII/AVRStudio4で再び読み書きできるようになりました)、1番ピンをI/OポートにするFuse設定になっていたのはほぼ間違いありません。  tiny2313を1個駄目にしましたが、今回Fuse設定では良い勉強になりました。

追伸−
このヒューズリセッターはtiny2313とmega328用ということですが、これを使ってATmega88のリセットもできました。 たぶんmega48, 168もピンアサインが同じなので可能と思います。 作者の方に感謝です。

AVRライターその6、USBaspプログラマー(AVR writer #6 USBasp Programmer for AVR)

90S2313に書き込みのクエストは続きます。 USBaspを作ってみることにしました。 ネット上ではUSBaspで90S2313に書き込みが出来たというレポートもありました。 回路はATmega88を使ったkumanさまの回路です。 今回のレイアウトです。
  「USBaspライタ1号機」のレイアウト
基板の中の白線は「FRISK」のアウトラインです。 かなりコンパクトに納めることが出来そうですが、1号機なので、F/Wのヘッダーも取り付けようと考え48mmx72mmの万能基板で作ることにしました。

Firmwareはfischl.deからusbasp.2011-05-28tar.gzをDLし、usbasp.atmega88.2011-05-28.hexのファイルを書き込みました。 Fuse設定に迷いました。 使用するMCUは前述しましたようにATmega88fischil.deのusbasp.2011-05-28tar.gzに同梱のReadme.txtには「HFUSE=0xdd, LFUSE=0xff, Exは記載なし」、kumanさまの設定は「fL=0xD6 fH=0xDD fx=0xF9」、奥研さまの設定は「fL=0xd7 fH=0xdd fE=0xf9」となっていました。Fuseの設定については勉強不足でよく判らないので、kumanさまの設定値を書き込んでみました。
AVRdude-GUIは千秋ゼミさまのAVRdude-2011-0610版に含まれていたものを使用します。 まず「書き込み用アダプター1号機(ターゲットボード)」に接続しAVRdude-GUIを立ち上げて「Read」のボタンを押すと「Device or Programmer not detected」のエラーメッセージがでました(写真左の組合わせ=クリックすると拡大します。)。 基板の結線にミスがあるのかなぁと思い配線を確認しましたが、間違ってはなさそうです。 試しに上の「AVRライターその2」で作った「HIDaspexライター1号機」のF/W書込用のISPに接続してAVRdude-GUIを立ち上げて「Read」のボタンを押したところtiny2313を認識し、Fuseの設定も読み出しました(写真右の組合わせ=クリックすると拡大します。)。 
      
「書き込み用アダプター1号機」と「HIDaspxライター1号機」の違いは、書き込み用アダプター1号機のクリスタルは4MHz、HIDaspxライタ1号機は12MHzです。 あとは配線の長さが書き込み用アダプターの方が長いですが・・・。 負荷をなくすべくISPの直前の抵抗を取り外してみることにしました。 今回作った「USBaspライタ1号機」の抵抗を外せば簡単なのですが・・・新たに抵抗を端折った「USBaspライタ2号機」を作ることにしました。 また、書き込み用アダプターも12MHzのクリスタルを載せたコンパクトな2号機を作ってみることにしました。 違いを確認するためには新たに作って比較するのが最良と思いますので・・・。

AVRライターその7、USBaspプログラマー#2(AVR writer #7 USBasp Programmer#2 for AVR

「USBaspライタ2号機」完成です(写真左)。 「書き込み用アダプター2号機」も完成しました(写真右)。 
       
「USBaspライタ2号機」は回路的には1号機のISPケーブル前の抵抗を取り外しただけです。 また「書き込み用アダプター2号機」はクリスタルを12MHzとして、1番ピン「RST」部分に10Kのプルアップ抵抗を入れました。
  「書き込み用アダプター2号機」のレイアウト
「USBaspライタ2号機」を「書き込み用アダプター2号機」に接続し、AVRdude-GUIを立ち上げ、「Read」のボタンを押すと上の「USBaspライタ1号機」の時と同じエラーメッセージがでて、「書き込み用アダプター2号機」上のいずれのMCU(tiny2313,mega168,90S2313を試しました)も検知しませんでした。 検知できたのは上と同じ「HIDaspxライター1号機」上のtiny2313と「USBaspライタ1号機」上のmega88でした。 このことから実験してみた範囲内では、自作書き込みアダプターを使って書き込みができないので、USBaspライタの使用できる範囲は限られるのでは・・・と思いました・・・使い方、組み合わせ方をまだよく理解していないのかもしれませんが・・・。 
ところが、試しにこの「アダプター2号機」にAT90S2313を載せ、「HIDaspxライター1号機」を接続し、hidspxGを立ち上げて「Device」の「RST」を押してみたところ、なんとAT90S2313を認識し,hexファイルの書き込みに成功しました(下の写真=クリックすると拡大します。)。 他の2つのMCUも全て認識しました。
      
この「アダプター2号機」を使うと、AVRISPmkII/AVRStudio4の組み合わせでも、PICkit2/AVRdude-GUIの組み合わせでもAT90S2313を認識しました。 書き込み用アダプター1号機との違いはクリスタルを12MHzとしたこととプルアップ抵抗を取り付けたことです。 早速、「書き込み用アダプター1号機」のクリスタルを4MHzから12MHzに交換し、プルアップ抵抗を追加して、試してみました。 ATtiny2313, ATmega88, mega168/328等は認識しましたが、TA90S2313だけは認識しませんでした。 あと考えられるのはアダプター内の配線の距離くらいですか・・・信号ラインの距離は短い方がよいのは理解していますが・・・。 USBaspライターは書き込みアダプター上のMCUをどうして認識しないのかとか、また「書き込み用アダプター1号機」はなんでTA90S2313を認識したくないのかとか、という大きなモヤモヤは残りますが、とりあえずAT90S2313に書き込みが出来る所まではなんとかたどり着くことができました。

006P充電池用充電器その2 オートパワーオフ仕様(Buttery Charger #2 for 006P Rechargeable Battery w/automatic power off function)

昨年006P充電池用充電器をLM317の定電流回路で作ったのですが、充電時間を常に気を付けていなければならないため、不便でした。 8.4Vの006P充電池は周波数カウンタですとか、マルチメーター、LCメーター等の電源として、下の写真右のようにDCプラグを付けたスナップを利用して結構利用頻度が高いのです。 今回「Electronics Shelves」さまのオートパワーオフ006Pタイプニッケル水素、ニッカド充電池チャージャーの回路を使用させて頂きました。 これはロジックICの4069UBと4020によるタイマ式オートパワーオフ充電器で、8時間後に自動でオフになります。 今回初めてのトランスレス回路です。 100Vを直接扱いますので感電防止のため、回路はケースの中に入れることにしました。 下の写真左側は組み上がった回路です。 1μFのコンデンサーは250V 耐圧のメタライズドフィルムコンデンサ(左の茶色の物体)です。 ヒューズの代わりにAC100V250mAのポリスイッチを取り付けました。 このポリスイッチは500mAで遮断します。 2巻線ラッチングリレーは原典にありますMATSUSHITA DS-ML2が手に入らなかったので、OMRONの5VのG5AK-237Pを使用しました。 100Vの配線廻りはホットメルトで絶縁処理しています。 また、基板の100Vが流れるプリント配線部分には0.6mmの錫メッキ線を添わせて補強しました。
      
おそるおそる100Vのコンセントに差し込みましたが、LEDも点灯せずどうも作動していないようです。 回路図とPCBEで描いた基板用パターン図とをもう一度照らし合わせてみると、4069UBのVddが5Vのラインに繋がっていませんでした。 また、22μFのコンデンサがNP仕様(None Polarity=極性なし)であることも見落として普通の極性のあるものを使ってしまいました。 おまけに、リレーのSet/Resetの配線もプラスとマイナスを間違えていました。 これでは動きませんわなぁ・・・。  
コンデンサを無極性のニチコンの50VMUSE ESに交換し(茶色の物体の右側の外周が緑色のリングのもの)、4069UBの14番ピンを5Vのラインに接続しました。 またリレーの配線も修正しました。

今度は無事作動しました。 基板をケースに収めた状態です。
      
左の写真が最終形です。 白い押しボタン(250V3Aの仕様です)を押すと、リレーがカチッと鳴って赤色のLEDが点灯し、充電を開始します。 充電表示用の赤色LEDが明るすぎたので、原典にはありませんが、100Ωの抵抗を入れました。 006Pの電池ボックスは秋月で購入した右のボックスです。 原典の充電時間8時間は4069の1周期が3.51秒で、4020で8192回カウントすることにより得ているそうです。 LEDの10回の点滅にかかった時間を半固定抵抗で35秒に調整すればいいとのことですが、この調整が結構難しく、現状は運良くセットできた10回の点滅にかかった時間約36秒で作動しています。 1周期が3.6秒ですので充電時間の8.2時間経過すると、4020のQ14の3番ピンから「8.2時間経ったよー」の信号でトランジスター2SC1815がオンになり、リレーのリセットコイルに電流が流れ、リレーがリセットされて自動でオフとなります。 時間設定用の点滅LEDは黄緑色のものとしました。 これで充電時間を気にしないで、安全に充電できます。 作者の方に感謝です。

秋月ATMEGA168/328ボードでArduino互換機を作る(The Compatible boad with the Arduino) 

秋月電子で販売しているATMEGA168/328ボードでArduino互換ボードを作ってみました。 MCUはATmega328、Xtalは16MHz品を使います。 下の写真は1枚150円で販売されているATMEGA168/328ボードです。 安かったので、3枚ばかり買いました。 今回組み立てに当たっては、スペーサーの追加穴開け等等「ボクにもわかる地上デジタル」さまのWebSiteを参考にさせていただきました。

このボードは自作のプリント基板と違い、しっかりした基板なので半田付けも楽に行うことができ、2時間ほどで組み上がりました。 左の写真をクリックすると拡大します。 右の写真はスペーサーを取り付けた状態です。
   
組み立てで注意する点は;
@100μFのコンデンサーはシールドに干渉しないよう背の低いものを使用する。 このコンデンサーは千石で以前購入したものです。
Aボード上の既存のスペーサー用の穴だけだとボード支持が不安定なので、スペーサーの穴を追加する。 「ボクにもわかる地上デジタル」さまと同じレギュレーター7805の隣にスペーサーの穴を追加しました。
BUSBシリアル変換モジュール上のジャンパーJ1とJ2がシールドと干渉するので、切断しています。 もちろんUSBシリアル変換モジュール用の24ピンソケットも使用していません。 5Vで使うののでJ1ジャンパーの2-3ピン間を接続しています。
完成したものはArduino Diecimailaの互換品となるようです。
ブートローダーはArduinoよりWindows版をDLし、ATmegaBOOT_168_atmega328.hexをinstallしました。 Fuseの設定も「ボクにもわかる地上デジタル」さまのサイトを参考にさせていただき、L=FF、H=DA、Ex=05としました。 これから色々と実験してみる予定です。

ここで、電子工作をする上で私が使っている便利な道具を紹介します。
■IC Extractor: ICをICソケットから引く抜く工具です。 以前はドライバーをICとICソケットの間に差し込んで、てこの原理でICをこじって抜いていたのですが、この場合端部のピンがどうしても曲がってしまいますし、またソケットの前にコンデンサーなんかの障害物があろうものなら、わたし的には大変な作業となってしまいます。 これを使えばICピンを曲げずに簡単にソケットから引き抜くことができるので、ICを抜くのが苦になりません。 左が14-20ピン対応、右が22-28ピン対応です。

■リードベンダー: 抵抗器等のリードを均一に曲げることが出来ます。 抵抗器の本数が多いときは楽です。

■ICぴんそろった:購入時のICピンは八の字に開いていますが、これを使えばピンを簡単にまっすぐそろえることができます。 以前はラジオペンチを使ってICのピンをそろえていたのですが、ピン数が多くなるとこれがまた時間がかかって・・・。 下の写真はアース線を取り付けた状態です。 

■ピンセットいろいろ: 左はダイソーで買った、部品をつまんだままに出来るピンセット。 真ん中はHOZAN製の竹でできたピンセット。 左は先端がプラスチックでカバーされたこれもHOZAN製ピンセットです。


リチュウムイオン電池放電器 (Lithium ion battery discharger)

デジカメのリチュウムイオン電池の調子が良くありません。 この電池、2〜3分の充電時間で、充電器のLEDが点滅から満充電を示す点灯に変わります。 この電池をカメラに納め、フラッシュを2回ほど使うと、デジカメのディスプレイに「電池の残量がありません」と表示が出てデジカメが強制終了します。 電池は3.7V、740mAhです。 電池は2本所有していて、それらを交互に使っているのですが、もう一つの電池ではこのようなことは起こりません。 あたかもニッカド電池のメモリー効果のようです。 リチュウムイオン電池にはメモリー効果が無いという話ですが・・・。
ダメ元で、この電池を放電して、リフレッシュしてみることにしました。 過放電させることは出来ないので、放電器を作ることにしました。 放電器はAVRライターでお世話になりました、kumanさまのTiny2313を使ったAVR版過放電防止回路と制御用プログラムを使わせていただきました。 私のデジカメの電池電圧とkumanさまが使用なさっている電池電圧とが同じ3.7Vなのです。 電源電圧が3.1V位でoffになるそうです。
下記は完成した放電器です。抵抗は10KΩ、FETは手持ちの2SK2961、負荷の豆球は4Vのものを使用しました。
      
放電開始前の電圧は約3.7Vで、放電開始後豆電球はしばらく点灯して消灯しました。 この時の電池の電圧を測ると何と・・・0V(マルチメータの表示は0.00mV)となっていました。 しばらく電池を放置しておいて再度電圧を測っても0.00mVのままでした。 おもしろいことにマルチメーターのリードを電池から離すと微弱電圧が表示され、電池にリードを当てると0.00mVとなります。 この状態からの充電はできます。 上で書きましたように数分で満充電となり、負荷をかけるとすぐに電池切れとはなりますが・・・。 通常の電池ではこんな事は起こらないと思いますので、やはり電池が駄目になってしまっていたみたいです・・・。

周波数カウンター用プリスケーラ#1(Prescaler #1for Frequency Counter )

以前作りました周波数カウンタ(測定範囲10Hz〜60MHz)にプリスケーラを付けたらどのくらいいけるのかと思い、プリスケーラを作ってみました。 今回は「JJ1WKN電子工作倉庫」さまの回路を使わせていただきました。 74HCU04と74HC390を使った1/100または1/10デバイダのプリスケーラです。 5Vの電源供給はACアダプタ経由としました。
     

C言語の勉強 (Learning C Language)

最近「C」の勉強を始めました。20年以上前に購入した、「はじめてのC」という本を教科書にしています。この本の発行は昭和63年の12月となっていました。
      
買った当時は取っつきにくくて、それからず〜とホコリに埋もれてしまっていたこの本も今読み返してみると、昔感じたほどのハードルの高さも感じませんでした。 がんばって勉強すれば、何とかものになりそうです。
Cで組んだプログラムを使ってAVRをドライブしてみたいと思う今日この頃です。

周波数カウンター用プリスケーラ#2 120MHzまで作動(Prescaler #2 for Frequency Counter: capable of measuring upto 120MHz)

もう一台プリスケーラを作ってみました。
今回は120MHz 1/10デバイダのプリスケーラです。「JR3TGSのホームページ」さまの回路を使わせていただきました。
74AC74を2個と74AC02を1個使用します。 プリアンプ部のFETは以前に買った2SK241のGRランク品が手持ちでありましたので、これを使用しました。 2SK241はYランク品でも使えないことはないそうですが、ゲインが若干下がって、S1740Sの動作点に影響を与え、コレクタ損失が増えるそうです。 GRランク品が手元にあってラッキーでした。 現在(2012年4月現在)秋月で売られている2SK241はYランク品のみとなりました。 サトー電気ではまだGRランク品を販売しているようです。  トランジスターはfT=250MHzの2SC1741Sとしました。 またレギュレータは手持ちのTA48M05Fを使用しています。 「JR3TGSのホームページ」さまのウエブサイトには回路図だけでなく、プリント基板用のパターン図もありますので、PCBEでエッチング用のパターン図を描く際の作業が楽に行えました。
     

NaPiOnを使ったインテリジェントルームランプ (Intelligent Room Lump w/motion sensor)

NaPiOnを使ったルームランプです。 人が近づくと一定時間(約12秒)LEDが点灯します。 夜起きてトイレに行くときなど、蛍光灯では明るすぎるがそこそこモノが見える程度の明かりが欲しいといった時に便利です。 タイマーには今まで何度も使ってきたRetriggerableの74HC123を使いますので、NaPiOnが人の動きを感知している間はタイマーが自動的に延長され、照明は点灯したままとなります。 NaPiOnは5mの標準検出タイプを使用します。

今回、「電子マスカット」さまのチャージポンプを使った省電力設計の回路を使わせていただくことにしました。
組み立てに当たって、最大の難関はチャージポンプIC(MCP1252-33x50)を8ピンにDIP化する作業でした。 MCP1252-33x50の足は、前回半田で苦労した米粒より小さいIC、TC7S08Fとサイズ/ピッチが同じなのです。 MCP1252-33x50はほぼ米粒大で、片側4本4本の計8本の足があります。 真ん中のICがMCP1252-33x50です。 これを右の変換基板に半田付けします。 変換基板は秋月で10枚入りパックを150円で入手できます。 実は今回、前回の苦戦の教訓をバネとすべく、新兵器を買ったのです。 それは・・・ナイフ型の半田の"こて先"なのです。 なぜかこの"こて先"、値段は今使っているHAKKO933用の他のこて先の倍近くしました。
       
薄く半田引きした変換基板の上にICを載せ、ICをピンセットで押さえつつ、暖まった"ナイフ"の"刃"の部分を4本の足に同時に当ててやれば簡単に半田付けができました。 苦手な米粒ICの半田付けもこれで、自信が付きました。 これからは電子部品のサイズも小さくなっていくでしょうから、米粒ICの半田はやはり避けて通ることは出来そうにありません。 下は8ピンのDIP基板の完成写真です。 ICソケットに差し込めるように、ピンは秋月の細ピンヘッダーを使用しました。

次に組み立てですが、これは「電子マスカット」さまのウエブサイトに細かく、また判りやすく説明されている、部品の配置図と配線のパターン図がありますので、あまり手間をかけずに組み立てできました。 NaPiOnとLED用の基板を直角に取り付けるL金物は秋葉原のラジオデパートのパーツ屋さんで購入しました。 LEDは原典と同じ広角のFLUX(日亜の雷神)を使用しています。
     
できあがったものをケースに納めます。 ケースは何だとお思いですか?・・・不要になったDVDのスピンドルケースを再利用しました。 完成品を壁に掛けたのが右の写真です。
     
このライト、場所によっては蛍光灯点灯下でも反応するので、半固定抵抗VR1の値を原典の100Kから200Kに変更しました。

秋月の10W+10WステレオD級アンプモジュールの改造(Modificaton on the 10W Class-D Stereo Amp.)

秋月で販売している1枚700円のUSB/D級アンプモジュールを買ってきました。

以前「家電のリモコンで100V電源のオン・オフ」で「atmel AVR classic」さまのホームページを訪問したとき、このアンプの改造の記事があり、改造すればそこそこ高品質のアンプができるということで、ネットをググると、いろいろの方法が見つかりました。 このモジュール基板裏面には「Apple Computer,Inc c2000」とあり、Mac用の音源のようです。 Windows環境下では改造しないと音が出ません。 今回「atmel AVR classic」さまと「RUUの不定期日記」さまHPを参考にさせていただきました。 まずアンプモジュール基板の改造ですが;
@ 5Vのレギュレータとその上にある10Ωの抵抗を除去する。←5V用に別途電源ユニットを作るので。
A チョークコイルの脇にショットキーダイオード(SBD)を付ける。←USBの音量を上げるため。 手持ちの1S4を使いました。
B 5VGEN(30pin)とGND間に47uFのOS-CONを取り付ける。
の3点を行いました。 写真左の右下、銀色の部分が@のレギュレータと抵抗を取り外した跡です。 右の写真が、AとBを取り付けた状態です。 モジュール基板から飛び出ているのが、47uFのOS-CONです。 写真をクリックすると改造部位の説明がでます。
     
次に、「atmel AVR classic」さまの回路図に基づいて、電源ユニットとLine Out部分のリレーユニットそれに「RUUの不定期日記」さまのブロック図を基にLine Inユニットを作りました。 左の写真の右側が電源ユニット、左がリレーユニットです。 12Vと5Vの電源はこの電源ユニットからサプライします。 ヒートシンクを背負っている7805前面のノイズフィルター用のコモンチョークコイルはトーキン製1mH5A、コンデンサは低ESR品を使用しました。 またリレーは555(12Vで扱うのでNE555としました)からの信号をFET(2N7000)で受けリレーをドライブするようにしています。 Line Inユニットのカップリングコンデンサは「RUUの不定期日記」さまと同じ・・・Cross-Cap 2.2μFのコンデンサを奢ってしまいました・・・^ ^;。
     
電源ケーブルを基板に接続します。 抵抗のあったランドに接続している赤い線が12Vのライン、レギュレーターの足があった部分に接続している赤い線が5Vのライン、レギュレーターの放熱板の部分の黒い線がGNDのラインです。 その左の赤と白のケーブルは、チップコンデンサを取り外した跡に取り付けた「R」「L」のINPUTラインです。Line Inユニット経由でボリュームに接続します。 右の写真はケース(タカチCD-90SB)内に基板類を納めた状態です。 クリックすると拡大表示します。 電源ユニットのチョークコイルがUSBジャック部分と干渉したためコイルを上の写真から90°振りました。 秋月モジュールと自作基板との接続は将来の手直し/改造が出来るようにコネクター取合いとしています。
      
下の写真左が前面です。RUUさまの作品を参考にさせていただきました。 イヤフォンジャックも取り付けました。 真ん中のダイヤルがボリューム(2連10KΩAカーブ・・・マルツ(Linkman)製です)、左のトグルスイッチがLine-Inの入力とUSBの切替用です。 背面は左からLine-In用RCAジャック、USBジャック、12VACアダプタジャック、電源スイッチ(少し傾いていますけど・・・)とスピーカー用のLine−Out端子です。
       
音質は結構イイです。 万人向けと思います。 USBはWindows7の環境で使っています。 USBケーブルをHUBに接続し電源のスイッチを入れると問題なくドライバーがインストールされました。 イヤフォンで試聴中なのですが、イヤフォン(昔の初代ipodに付いていたもの)で聞くと、「サー」というホワイトノイズが若干乗ります。 12V電源入力部とチョークコイルの間に1000μFと4.7μの低ESRコンデンサを追加してみましたがノイズの状況は変わらずでした。 また、「atmel AVR classic」さまは7805の消費電力についてmax.1.26WのとなるとHPの中で記載されていますが、7805のヒートシンクはかなり熱くなります。
モジュール基板の値段は700円ですが、周辺のパーツ代が・・・そのン倍程度かかってしまいました。

追伸-どうもホワイトノイズが気になります。 12V電源入力部とチョークコイルの間に、さらに3300μFのコンデンサを2個追加しました。
今回の追加で、チョークコイル前のコンデンサは3300μF,1000μF,470μF,4.7μF,0.1μFの5種類となりました。 以前作った車のホッ○イナズマもどきの構成に近づいてきました。 ホッ○イナズマもどきは電源の平滑回路なので愛車ではアイドリングが安定するぐらいの効果しか得られませんでした。 本家のホッ○イナズマの3倍近い容量をもってしてもその程度でした。 話がまたそれてしまいました。

増築による増築を重ねています。 敷地面積には限りがあるので、一部二階建てとなりました。 2階部分も揺れで動かないようケースにビス留めしています。 まるでシムシティのごとく・・・自作のいいところです。
結果は、・・・ノイズは多少減ったかな、という程度ですが、音がマイルドになって、低音が効くようになりました。 電源を平滑にしてやると結構違うんだと・・・すこしインプレッション受けました。 これらはまぁすべて個人的な感覚ですが・・・。 「サー」ノイズは電源投入直後、時間とともに減衰し、減衰後はわずかに「サー」が聞こえます。 イヤフォンの種類によってもノイズが大きく聞こえるもの、例えば手持ちのAKGとか、ノイズが気にならない聞こえ方のiPodに付属していたものとかあります。 電源廻りのノイズにこだわるならコモンモードチョークコイルを2mH5Aのものに交換してやるとか、その後にノーマルモードのチョークコイルを入れてやったり、コンデンサも3300μFの代わりに10,000μF以上の大容量ものを入れた方が良いかもしれませんが、いかんせんこの敷地ではこれが、ほぼ限界です。 それとボリュームからCross-cap経由でTA1101Bへ入るラインにはシールド処理も・・・といってもGND線を絡めるだけですが・・・ついでにやっておきました。

追伸2-イヤフォンで聞くとやはり「サー」ノイズが気になるので・・・耳障りな音は個人的にいやなので・・・、イヤフォンジャック付近にπ型自作アッテネータを取り付けました。 入出力インピーダンスを25Ωくらい、減衰量を10dbぐらいの見当で、エイ、ヤッでRvを47Ω(ライン当たり2個)、Rhを33Ω(ライン当たり1個)と決めました。 抵抗器は金属被膜抵抗です。33Ωは1/4Wの抵抗器が手持ちになかったので、1/2Wのものを使っています。 この期に及んでは空中配線です。
   
アッテネータの効果は絶大でした。 「サー」ノイズはどこかへ飛んでいってしまいました。 耳を澄ましても「サー」は聞こえません ・・・ん〜・・・ノイズが大きく聞こえるイヤフォンでもほんのかすかにあるかないかくらいで・・・希望通りとなりました。 同じ音量ですとボリュームは、わずかに多めに回す必要はありますが、音質は以前と同じで劣化は感じませんでした。 電源廻りのコンデンサの増設よりこちらを先にやってみればよかったと思います。

車用バッテリー機能回復装置の製作その1 NchFETの回路(Lead Acid Battery Desulfation Pulse Generator #1)

イルの特性を調べるためにネットをググっている時、バッテリーの機能を回復(再生)する装置(バッテリー・デサルフェーター = Battery Desulfator)の記事をたまたま見つけました。
車のバッテリーも今年で4年目突入するので、寿命を延ばせるものなら延ばしたいと思い、インターネットで関連記事を探してみました。
この装置は、鉛蓄電池の表面に形成される酸化皮膜に連続するパルスを与えることにより、その皮膜を除去しバッテリーをリフレッシュするというものです。
原典はAlastair Couperという人が雑誌に発表したこの記事からスタートしているようです。この記事ではPchのFETを使った回路が紹介されていました(下右の回路図)。 この回路のレポートもありました。
また、ここのWebSiteではNchのFETのを使った回路も紹介されています(下左の回路図)。インターネットをググると関連記事が数多く見つかりますが、下記の2つの回路図が原典となっているようです。クリックすると拡大します。

    
Lead Acid Battery Desulfation Forums」の掲示板に紹介されている、NchのFETを使った、この回路図(コイル改良タイプ)をベースに今回作ってみることにしました。 
装置のパルス発生の仕組みは、NchFETの場合を例にすると、ここのフォーラムで、今回の使わせて頂こうとする回路の作者のMarkさんという人が、以下のように説明されてます。

@FETがoffのときバッテリーから電流が流れL1コイル経由でC4コンデンサに電気を溜める。 L1の抵抗は小さい方が良い。

AFETがonになったときC4から放出されたエネルギーがーL2コイルにチャージされる(この間約50nS)。この時L1は抵抗として作用する。

BFETが次にoffになったときL2に溜められたエネルギーはコイルの反対側の極からD2のファーストリカバリーダイオード経由でバッテリーに向かう。

要となるパーツはL2で、いいアウトプット(電圧値ではなく、電流=アンペア値.が重要だそうです)を出せるかどうかにかかっているみたいです。

まずパーツですが、トランジスターの「2N2907A」は千石さんで販売していました。 性能的には2SA950Yで問題ないと思いますが、まぁ最初の1歩はできるだけ原典に近いものから始め、その後は、それを改良する、ということで進みたいと思いますので・・・。 
MOSFETのIRFZ44V(60V55A,Rds=16.5mΩ@Vgs=10V,Toff=40ns)は国内では見つかりませんでした(その後の調査でRSさんでIRFZ44VBFを販売しているのを発見しました)ので、ON抵抗が低く、ターンオフ時間が短いという基準で探していたところ、性能面で少しマイナーなIRFZ44N(55V49A,Rds=17.5mΩ,Toff=44ns)をイーエレさんで見つけましたので、これを購入しました。他のFET候補として個人的にDataSheet上の数値のみで選ぶとしたら、秋月さんで入手可能なコストパフォーマンスの高いPJP75N(75V75A,Rds=11mΩ@Vgs=10V,Toff=70.5ns)辺りではないかと思います・・・あくまで個人的な選定ですが。 2SK3140(60V60A,Rds=6mΩ@Vgs=10V,Toff=540ns)を採用しているWebSiteもありました。 

ファーストリカバリーダイオードは、ここをパルスが通過するので、いくつかのWebSiteで採用されている31DF2(200V3A, Trr=30ns)より少しばかり早く、耐性の高い、またヒートシンクも取り付け可能な新電元のSF10L60U-7600(600V10A,Trr=25ns)を使いました。耐性だけでなく値段も高めでした・・・。 

L2コイルは今回使うMarkさんの回路図では120μH(オリジナルは220μH)となっていますが、120μHが入手できなかったため125μH8Aのものとしました・・・L2コイルはトロイダルコアでコアサイズが大きく巻き線の太いものがいいらしいのです・・・。ちなみにこの回路の作者のMarkさん(このフォーラムの管理人さん?)の120μHのL2は10ga(直径約2.6mmφ)のエナメル線11ターンのものとか。 写真左が今回使用するTDK製125μH8A(コアサイズ33φx18mm)のものです。 右は比較用にとツーショットした秋月さんの200μH9Aのものです。エナメル線の太さは125μH8Aの方が実測1.35mmφ、秋月のものが0.7mmφです。線の太いものが8Aで細い方が9A・・・??、何で?、疑問ではありますが素人の私にはよく判りません・・・TDK製なのでマージンを多めに取っているのかもしれません。 Alastair Couperさんの記事中のパーツリストでは、L2コイルは+6A peakとなっておりました。

L1はC4に素早く充電するために抵抗が小さい方がいいようです。 またL1はFETがオンになったときは高い抵抗としてふるまうそうです。Alastair Couperさんは記事の中で、L1はDigi-Keyの品番DN7437-ndのコイル(このコイルはフェライトコアチョーク1mH, 0.39A, DCR=2.3Ωアキシャルパッケージ)で機能するとしていますし、1mH0.1A以上であればよさそうなので、秋月さんの1個60円の太陽誘電製インダクター1mH0.6A(DCR=1.2Ω)としました。 
電解コンデンサは全て低ESR品です。 ツェナーダイオードは上の原典のNch回路図にも書かれているとおり、1Wのもの使用することとしましたので、入手可能な13V 1WのRD13FB*としました。 

555はNE555です。12Vかそれ以上の電圧で扱うのでCMOS版の555は推奨されておりません・・・特に15V前後を出力する充電器と併用する場合は定格電圧を超える可能性があります。 555の発生周波数は原典では1KHz強、ネット上の記事では2KHz辺りがいいとか10KHZ近辺がいいとか、諸説がありますが、今回は細かく調整可能なようにR1とR2を多回転半固定抵抗併用としました。R1は47KΩ+VR100KΩ,R2が4.7KΩ+VR20KΩです。 回路図の値に近い抵抗値、すなわちR1=133KΩ、R2=5.11KΩの設定と0.01μFのコンデンサの組み合わせ(上の原典の回路図ではピン6のコンデンサは12V電源接続ですが、このMarkさんの回路ではピン6のコンデンサはGND接続)で、製作することとします。
基板は蛇目のユニバーサル基板ではなく、今後の改良とか、将来Pchのものも作ってみようかと思ったりもしているので、回路パターンの変更が簡単なプリント基板で作ることにしました。

メインボードですが、555とPNPトランジスタ/MOSFETのシンプルな構成なので、比較的簡単にできました。  左がプリント基板、右が完成形です。今回は高電圧/高電流を扱うためガラスエポキシ基板を使用することにしました。 ヒートシンクが付いているのが、ファーストリカバリダイオードです。 トロイダルコイルの前面の黒い円筒がL1コイルです。 メインボード上には2AのヒューズをTP1の直前に設けました。
     
12V入力で無負荷時の動作実験ですが、 半固定抵抗が初期値の状態、すなわち合成抵抗がR1=147K, R2=24K(T1=1185μs, T2=166μs, f=738Hz)付近で電源を接続した時、うなり音が聞こえ、FETがアッチッチと触れないほど熱くなりました。 尚、ファーストリカバリーダイオードは熱を持ちませんでした。
これを回路図の値、抵抗値R1=133KΩ、R2=5.11KΩ(T1=957μs、T2=35μs、f=1.005KHz)の設定にするとうなり音はなくなり、FETも触れる程度の温度、体感50℃くらい、まで下がりました。 MarkさんはT2のパルス幅は30-40μsとすべきであり、もしこれが長くなればコイルが飽和するだろうし、熱も大量に発生し、また短すぎるとアウトプットが悪くなる、とコメントしています。 
連続1時間程度運転してみましたが、FETが体感50℃くらいの温度を持続した以外どのパーツも熱を持ちませんでした。
実はこの時点では外部入力電源の接続ポイントを間違えておりまして、外部電源をL1とL2の間に接続してしまっているのに気付いていないのです。
 
FETにはヒートシンクは取り付けなくてもよさそうです・・・もともとヒートシンクを付ける想定にしていなかったので装着が必要となってもそのスペースはないのです・・・。 ファーストリカバリーダイオードにも放熱板は必要なさそうです。 設定値を比較して、うなりとFETの熱の原因を考察してみるとT2、すなわちFETがオンとなっている時間が長かったからではと推測されます。

将来的には感電防止のため、ケースに入れる予定です。 そのためL2コイルはケースの高さの関係から水平に寝かせて取り付けました。
秋月で4000円のLCDオシロスコープキットを買ってきましたので、これの組み立てが完成したら、波形等アップしたいと思います。


追伸1-秋月のLCDオシロスコープキットの組み立てが完了しました(下で組み立てのレポートを纏めています)ので、波形等確認してみたいと思います。
オシロスコープは横軸0.5MS縦軸5Vに設定しました。12Vの外部電源はL1とL2の間ではなく、L1とR7(100Ω)の間に入力し、無負荷(バッテリーは接続していません)の状態です。

@555のピン3の波形です。波形の1周期が2目盛りの1msなので周波数は約1KHzほぼ計算通りです。電圧は-9Vくらいです。
     

Aファーストリカバーダイオードの直前(FETのDrainとFRDiode間)の波形です。周波数1KHz12V程度のパルスです。
     

Bバッテリーの接続点(バッテリーへ接続するケーブルの端部)の波形です。 1KHzの周波数ですが、ピークが約0.4Vほどの波形の中に3Vほどの波形がポッ・・・ポッ・・・と出現します。 
     

Cちなみに外部入力電源の接続ポイントを間違えて L1とL2の間に外部電源を接続したときの、バッテリーの接続点(バッテリーへ接続するケーブルの端部)での波形です。ピークで20Vは超えてそうと思いますが、・・・このオシロでは測定できません。
     

外部入力電源の接続位置は参考とさせて頂いた回路図中のL1とR7(100Ω)の間の任意のポイント、またはL1とTP1の間でもいいのかな、で間違いはないと思いますが、Bの波形のように、0.4Vほどの波の中に、たまに3Vほどの大きなパルスがポッ・・・ポッ・・・と出現します。 アウトプットの良否は電圧値ではなく電流値ということですが・・・。パルスを当てて酸化膜を除去するということからすると、見た目にはいささ心許ないパルスのようには見えます。 
それに比べCの外部入力電源の接続ポイントを間違えてL1とL2の間に接続した場合のパルスは、Bに比べれば”力強い”ものでした。 そういえば、Pchのmosfetを採用しているいくつかのWebSiteでは、原典の回路を一部修正して、バッテリーの−(マイナス)を1000μHコイルの一方の極に、その他のGND配線はL1とL2のコイルの間に接続した回路図を採用しているのを見かけました。 理屈的にはCと同じような条件となると思います・・・。 ただし、L1-L2間に接続した場合では、mosfetは発熱し、体感50℃くらいの温度となりました。 
負荷をかけた状態ではどうなるのか等、もう少し調査してみる必要がありそうです。

追伸2-ラジアルリード1mH0.6AのL1コイルを800μH2Aのトロイダルチョークコイルに交換してみましたが、ABの波形に変化は出ませんでした。 どちらのコイルを使っても問題なさそうですので、L1コイルの選定にはあまり気を遣わなくてもよさそうです。 余談ですが、秋葉原で1mH(1000μH)のトロイダルコイルは探してもなかなかみつかりませんでした。 もし、トロイダルコイルをお使いになりたい場合は、比較的入手性のいい1mH1A程度のコモンチョークコイルを購入して片側半分を使えば良いのではないかと思います。 mosfet、ファーストリカバリーダイオード、コイルとも熱を持っていません。


追伸3-今まで可変電圧電源装置を使って15Vから12Vに変換し外部電源としていたのですが、12Vのアダプターを買ってきたので、これを使ったところ、何と・・・Bの波形が変わりました。 外部入力電源の接続ポイントはL1とR7の間、測定ポイントはバッテリーの接続点です。 無負荷(バッテリーは接続していません)です。 12VACアダプタは1Ω3Wのセメント抵抗/ヒューズボックス(左写真上部の黒い物体)経由で接続しています。 横軸は1目盛り0.5ms、縦軸は1目盛り1Vですので、パルスのピッチは1ms(1KHz)、ピークは2.5V-3.0Vくらいです。 電源を変更しただけで大きな違いとなりました。 メインボード上のTP1からバッテリーの接続点までのケーブル長が現在約35cmあるので、これを20cm程度に短くしてやれば、もっと大きなパルスが得られるはず・・・です。 レポートに載っていたような波形となり・・・とりあえずは安堵のため息です。 電流値も測定できるオシロがあればなぁー・・・。
     
ポッ・・・ポッ・・・と出現していました大きなパルスも、ピークで10Vくらいとなりました。 横軸1目盛り10ms、縦軸1目盛り5Vですので、約35msおきに大きなパルスが発生しています。 この発生原因はわかりません。 縦軸については上のBと同じですので比較できると思います。
 
実際の運用は12Vのアダプターではなく、随分昔に買ったバッテリー充電器と併用する予定で考えています。

追伸4-パルスが、ACアダプタの外部入力電源に影響を及ぼすのを、緩衝できるかもしれないと思い、コイルを使ったアダプタを作ってみました。 あるWebSiteさまで外部電源入力部に180μHのコイルを使っているのを見かけたからです。 ヒューズボックスと、バッファーの役目を果たしてくれると期待のかかる180μH2Aのトロイダルコイルを組み合わせたものとしました。 コイルが2Aなのでヒューズも2Aとしました。

外部入力電源の接続ポイントはL1とR7の間、測定ポイントはバッテリーの接続点で、「追伸3」と同じ位置です。 また使用するACアダプタも「追伸3」で使ったものです。
横軸は1目盛り0.5ms、縦軸は1目盛り1Vです。 波形が「追伸3」のものとかなり異なっています。
ポッ・・・ポッ・・・と出現していました大きな長いひげのパルスも、下の写真では止まっているように見えますが、いや、写真だから止まっていますが、言葉で表現するなら1KHzの周期でパッパッパッと現れては消え、現れては、消えの目にもとまらぬ繰り返しなのです。 ちょうど「追伸1」のCで、L1-L2間に外部電源を間違えて接続した時のような”力強い”パルスの発生となりました。 外部電源入力の場合はこのアダプターを使った方が、よさそうな感じです。


下の写真は縦軸の1目盛りを5Vととした場合です。 ピークは20Vを越えているようです。

いろいろと実験してみるとおもしろいですね。 今回の1時間の連続実験で、熱を持ったパーツはありませんでした。
下の写真はケースに入れた完成形です・・・ケースといってもタッパです・・・タッパが加工の手間がいちばんかからない、制作者フレンドリーなケースな のです。 ジョンソンターミナルは12V外部電源入力用です。

使い方は、充電器と併用し、表面の皮膜の状態とへたり具合により、3日-7日から3週間ほど適応するとか。

車用バッテリー機能回復装置の製作その2 PchFETの回路(Lead Acid Battery Desulfation Pulse Generator #2)

今回Pchのmosfetで作ってみました。 Nchのmosfetを使ったものと比較確認をしてみたかったので。 mosfetは2SJ349(-60V-20A,33mΩ,Toff=120ns)としました。 2SJ334(-60V-30A,29mΩ, Toff=130ns)も考えましたが、Toff(ターンオフ時間)の短い方がいいんではということで決めました。 555廻りの抵抗とコンデンサの設定値は原典の通りR1=470K、R2=22Kとしますが、何かあれば後で変更が出来るよう回路の方はR1=47K+VR500K、 R2=4.7K+VR20Kとしました。 0.0022μF(2200pF)のコンデンサはポリエステル・フィルムコンデンサです。 また0.047μFのコンデンサはメタライズド・ポリエステル・フィルムコンデンサとしました。 電解コンデンサーはNchと同じくすべて低ESR品です。 電解コンデンサーの容量は原典が100μF、470μFを採用しているWebSiteもありましたが、フォーラムの記事を読んだ限りでは、容量を増やしても大差はなさそうなので、Nchの場合と同じ47μF+47μFとし、0.22μFのコンデンサは省略しました。 回路は下記のごとくほぼ原典をフォローしたものとしました。

125μHのコイルは横に寝かさなくともタッパに入ることが判ったので、縦使いしています。 下の写真は今回のPchのプリント基板と完成形です。 L1コイルは1mH2Aの、今回コモンチョークコイルを使ってみました。 コモンチョークコイルの半分を使っています(何となくもったいない気もしますが・・・)。
   
「追伸4」で作りました外部電源用のコイルのアダプターを併用します。 電源を入れるとキーンと音がします。 Nchでは聞こえるか聞こえない程度でしたが、Pchでははっきりと聞き取れます。 ネット上ではPchの回路はmosfet、ダイオード、コイル共に発熱したとのレポートもあったので、mosfet、ダイオードにヒートシンクを取り付けました。 とりあえず1時間ほど運転したあと、各パーツに触って確認した熱の発生ですが、mosfetは触った感じ40℃程度に発熱していますので、ヒートシンクはあったほうがいいでしょう。 L1、L2コイルとD2のヒートシンクとも人肌程度にほんのりと暖かくなっていました。 Nchでは発熱しなかったので対照的です。 今回もD2(ファーストリカバリーダイオード)に新電元のSF10L60U-7100を使いました。SF10L60U-7100使った場合、ヒートシンクは必要ないと思います。 コンデンサーは熱を持っていませんでした。 無負荷の場合、原典の回路図をベースとすると、さほど発熱はしないようですが・・・。

オシロの設定は横軸0.5ms、縦軸1Vで、測定ポイントはバッテリーの接続点です。 波形はPchのほうが、わずかに、”力強い”かなぁという感じでした。 

縦軸を5Vにして確認してみましたが、ピークは20Vを越えているようです。

追伸1- ここのYoutubeによると、上図原典のR3の抵抗330Ωは1.1Kに、R5の抵抗330Ωは3.3Kに変更した下記図の方がベターと言っていますので、参考までに回路図を追記しておきます。


秋月LCDオシロスコープキット(SMD実装済み)の組み立て(Assembling of the Oscilloscope kit)

上で作りましたバッテリー回復装置の波形を見るために、秋月のLCDオシロスコープキット購入しました。 最大入力50Vp-pなので、たぶん壊れることなくイケるとは思います。
下の写真が、ビニール袋に入っていたキットのパーツです。 表と裏の化粧板、真ん中が基板、左側のものがLCDです。 ビニールに入っているのがコネクター類、コンデンサー、プローブ用パーツ、レギュレータ、スイッチ類等の組み立て部品です。

早速組み立てていきます。
先行の方々が組み立てのノウハウをネット上に公開なさっているので、助かりました。

まず基板の表側のタクトスイッチとスライドスイッチを取り付けました。続いて、裏側のコンデンサーとコイルを取り付けます。 長く使いたいので、コンデンサーは電解コンデンサーとフィルムコンデンサ共に信頼性の高い国産のものに交換しました。 0.1μF100Vのフィルムコンデンサは東信製のメタライズド・ポリエステル・フィルムコンデンサ耐圧250Vのものとしました。写真左の左がこのキットに同梱されていたもの、右側のものが東信製のものです。
D2-D5は1N4007を4本使ってダイオードブリッジとしました。ダイオードブリッジを組むと三端子レギュレータに加わる電圧が1V程下がりますが、ACアダプタの極性の心配がなくなります。 つまりジャックのプラスとマイナスが入れ替わった場合でも問題なく使えるということになります。
右の写真は裏側のコンデンサー、コイル等の取付が完了した状態です。電源のノイズ低減と、平滑化の目的で1000μF、100μF、4.7μFの低ESRコンデンサ(茶色のコンデンサ)と0.1μFの積層セラミック(青色)を余分に付け足しています(これらのコンデンサはキットには含まれていません)。 両面テープとホットメルトで固定しました。
        
TP5の電圧を測ったら5.01Vでした。 O.K.です。 これで回路は問題ないというのがわかったので、最終ステップの表の面にLCDを取り付けます。
コンデンサのリードとかとかヘッダーの出っ張った部分がLCDモジュールの枠内にあるとLCDモジュールと干渉するおそれがあるため、これらをカットし、絶縁のためにアセテートテープを貼りました。

LCDを取り付けて、電源をオンしました。 ところが・・・あらら・・・LCDのコントラストがよくありません。

ここの説明を読むと、LCDのコントラストは「pin3」の電圧で決まり、LCDのモジュールの製造会社によって、-4.5Vまたは-2.4Vのどちらかとなっているとのことです。
測定すると「pin3」の電圧は-5.24Vでした。 なんじゃこりゃぁ?・・・でした。
「pin3」の電圧はR27とR29の抵抗によって決まるそうで、R27は「TG12864D-04」のモデルは5.6KΩ、「LY12864-16」のモデルは3.3KΩ、R29は両モデル共通の10Kとのこと。 現物を確認したところ、R27に取り付いていたチップ抵抗は・・・何と「432」すなわち4.3Kの抵抗でした。 下の写真。
     
トラブルシューティングの説明書には「R27 should be 5.6K・・・」とか書かれておりますが、基板に付いていた抵抗器は5.6Kでも3.3Kでもない4.3K・・・何で4.3Kが付いているのかよく判りません。 
LCDを半田付けしてしまっていたのでLCDのモデル番号は確認しようがありません。←この時点では上の基板の写真にシリアル#が写っていることにまったく気付いておりませんでした。
とりあえずこの「J5」の「432」チップ抵抗を取り外してと・・・さて、どちらの抵抗を取り付けようかと考えました。
現状4.3Kで-5.24V、5.6Kの抵抗の場合電圧は-4.5V、または3.3Kの場合-2.4V・・・。 
ん〜・・・どちらかと言えば5.6Kの方かなとの直感を信じ・・・、5.6Kをまず取り付けてみることにしました。
3D配線でまるでプラントの配管のようです。 5.6Kで正解でした。 LCDがきれいに表示されるようになりました。 このあと抵抗器はホットメルトで固定しました。
     
表と裏の化粧板を取り付けて完成です。プローブ用に赤と黒のミノムシがついていましたが、赤の方はICクリップの方が使い勝手がいいので変更する予定です。 本体の組み立ては完了ですが、稼働までは使い方の習熟時間も含めてもう少し時間がかかりそうです。

車用12Vバッテリー(鉛蓄電池)充電器の製作 (Battery Charger for the 12V Lead Acid Battery)

随分前に買った鉛蓄電池用充電器(かれこれ30年以上前のもので・・・)をディサルフェーターと併用してみようと押し入れの中から取りだして、仕様を読んでみると、12Vバッテリーは3Aで充電と書かれていました。 3Aの定電流12V用バッテリー充電器はいっぱい存在してますが、Fieroで使っているACDelcoの75-6MF(メンテナンスフリー60Ah)にこの充電器、もしかしてこりゃ〜・・・現在のメンテナンスフリーのシールドバッテリーには電流値が高くて使うのまずいかも・・・?という疑問がモクモクと湧いてきました。 Delco製の充電器は2Aが選択できますし・・・。 この充電器を使っていた頃、充電するときは、バッテリーのキャップを開けた状態で充電し、蒸留水が少なくなっていれば補給していた記憶がありますので。 
3Aコンスタントの充電流には少し抵抗がありますし、ディサルフェーターのヒューズはコイルの定格に合わせ、2Aを使う予定なので、この際だから充電器もついでに作くろ〜か、と思いKA350(LM350)を使った充電器を作ることにしました。 回路はLM350のDatasheet中にある12V Battery Chargerそのままで、これに上の「追伸4」で作ったヒューズとコイルを組み込んでみました。
ちなみに、トリクル充電の場合の電流値は1/1000CA〜3/1000CAということらしいので、75-6MFの場合CAは810につき、この式にあてはめれば電流値は810mAから2.4A程度となります。

この回路の説明を読むと、プッシュスイッチを押すと充電器は動作を開始し、アウトプットは14.5V、初期の充電電流値は2Aまでだそうです。 バッテリーの電圧が上がってくると充電の電流値は150mAまで低減し、またアウトプットの電圧は12.5Vまで下がり、この時点で充電は終了し、LEDが点灯して完了となるそうです。 低電流の方が現在使用中のバッテリーにはよさそうですし、デサルフェーターにもこの充電器と併用するほうが、12VのACアダプタより効果が高そうです。 ちなみに230Ωの抵抗は220Ω+10Ωの合成としました。

オペアンプのLM301Aは見つけることが出来なかったので、ピンアサインが同じような1回路のNJM318を使うことにしました。 NJM318はLM301と似てるっぽいということだけで決めたので、もし動かなかった場合に備え、LM301互換のTA7506Mも同時に買ってきました。 入手したTA7506Mは円形CANタイプで、足の配置も円形です・・・少し使いづらいかな。 NJM318はDIPが見つからなかったのでNJM318Mを購入しました。 NJM318Mは表面実装のSOP8なので、秋月のSOP8変換基板を使ってDIP8に変換します。 最近ではチップタイプのICを使うことに何の抵抗もなくなりました・・・ずいぶんと未来志向となりました。

ブレッドボード上で動作確認をしました。 バッテリーは接続しておらず無負荷の状態です。
まず19V/3.4AのACアダプターを接続した時の回路図上の「TP1」の電圧は」16.4Vでした。 R2が3KΩの抵抗なので計算通りの結果です。 次にプッシュスイッチを押してみました。「TP1」「TP2」「TP3」の電圧はそれぞれ「14.04V」「13.94V」「14.04V」となり、LEDが点灯しました。−INの値(TP3)が+INの値(TP2)より大きので、LEDは当然点灯します。アウトプットが説明書きより0.5Vほど少ないです。またTP2の値が計算値より少し大きいです。 たぶんブレッドボード上であることと、抵抗器等の誤差が出ているものと思うのですが・・・。 NJM318は・・・正解だった?かもです。 
プッシュスイッチオンの時「TP1」の電圧が実測値14.04Vだったので、自分なりの確認のつもりで、R2の抵抗値をアウトプットが14.04Vとなるように計算上2.455Kと置き換えて、バッテリーの電圧と充電電流の関係をExcelでシミュレートしてみました。 満充電時に電流が150mAまで下がるかどうか判りませんが、500mA-600mA程度までは下がりそうです。
(注) 下記の表中のR1は回路図のR7に、RBはR2に対応し、I1がバッテリーの充電電流となります。

試作品なので、蛇の目基板で作りました。 KA350のヒートシンクは厚手のもの(38x77x15x8厚)を使って、ケースのアルミボディに固まるシリコンで密着させ、周囲をJBWeldで固定しました。 JBWeldの接着力と強度は強力なので、高所から落としたりするようなことがない限り、まぁ大丈夫と思います。 ケースはタカチのCD-120SBです。ケースのアルミ部分の肉厚は1.8mmあり、ケースのボディをヒートシンクとして利用するには申し分ありません。 少しでも温度を下げたいので、「親亀の背中」に「子亀」のヒートシンクも付けました。
   
無負荷の状態でマルチメーターのプローブをジョンソンターミナルの接続点の部分に当てて電流を測定すると、初期に約2A、直後におおよそ1.8-1.7Aに低下しました。 コイルを経由して出力していますので、ウィ〜ンとうなり音が出ます。 1.8-1.7Aが流れている状態で、ヒートシンクはすぐに熱くなり、ケースも徐々に熱くなりました。 この電流で約3分間(3分に理由はありませんが・・・)通電した後ケース自体は、触った感覚によると・・・結構熱いです・・・ヒートシンク直下で45-50℃くらい(かなり熱めのお風呂のお湯程度)になりました。 ヒートシンクの方は、さわり続けるのは無理ですが、触ることはできるるので、70℃前後ではなかろうかと思います。 
普通の弱ったバッテリーでは2〜1.7Aが長時間流れることは考えられず、上の表のようにバッテリーの電圧にもよりますが、1A辺りからスタートして徐々に電流は下がってくると予想されますので、ケースが、アッチッチと触れられなくなるようなことはかろうと思っています。 「あがりきってしまった」バッテリーをデサルフェーターで機能回復を試みる場合は、発生熱の観点から、バッテリーの電圧を測定して、それが11V以下だった場合は、12VのACアダプタとデサルフェーターの組み合わせを使って11V辺りに戻してからこの充電器を使った方が良いかもしれません。

ケースのバッテリー接続端子は、デサルフェーターを使う場合と充電だけの場合のどちらでもできるようにジョンソンターミナルのバナナジャック接続としました。 下の写真左が完成形のオモテ面です。 左からスイッチ、LED、ヒューズBox、赤/黒のターミナルです。 右は自作のバナナジャック端子のケーブルです。
    
ウラ面です。  4AのDCジャックと換気口のみの構成です。


追伸1-LM301互換のTA7506Mを秋月の16ホールユニバーサル基板を使ってDIP8に変換してみました。 ピン配置は円形なので、ユニバーサル基板では扱いづらいです。 3層構造で見た目は少し悪くなりましたが・・・まぁ使えれば・・・。

NJM318と交換して、電圧と電流を測定してみました。
「TP1」「TP2」「TP3」の電圧はそれぞれ「14.26V」「14.08V」「14.26V」となり、NJM318より0.2Vほど電圧が高くなりました。
また、無負荷の状態でマルチメーターのプローブを、上で測定したのと同じ部位に当てて電流を測定すると、初期に約1.68A、直後におおよそ1.6-1.58Aに低下しました。 電流値は逆に低くなりました。 この1.6A程度の電流を今回も約3分間流した時、たまたま触ったTA7506Mの発熱が半端ではなく、びっくりです・・・触れないほど熱かったです。 KA350のヒートシンクよりも熱いのです。 NJM318では気づかなかったのですが、電流を流す負荷をかけると、同様にNJM318も触れないほど熱くなりました。

NJM318とTA7506Mの違いを発見しました。 それは、モーメンタリスイッチを押した状態でホールドしたときの電圧が、TA7506Mは16.57V(R2が3KΩの抵抗の場合の計算値に近い)となるのに対し、NJM318は2.54Vと電圧が落ちました。 このことがどのように影響するのか判りませんが・・・もしかするとこの充電器では違いはでないのかもしれませんが、OPアンプはLM301互換のTA7506Mを使うことにしました。 ただ1.6A近辺の電流が流れたときの発熱が気になるので、去年ジャンク屋さんで、LEDか何かに使えそうだと思って買ったヒートシンクを取り付けてみました。サイズはピッタリですが・・・ほんの気休め程度です。 ただ実際の運用では、電流値は1A程度またはそれ以下と低くなると思いますのでヒートシンクは必要ないかもと期待もしています。 そのうち「あがりきった」バッテリーが入手できれば実験してみるつもりです。


追伸2-誤って70cmほどの高さからフローリングの床に落としてしまいましたが、放熱板のJBWeldで固定した部分は剥がれ等はなく、接着部分の強度は影響を受けませんでした。

追伸3-LM301ANをRSさんで見つけましたので、購入してみました。

いつかディサルフェーターとともにバッテリーの充電実験をする予定です。

追伸4-TA7506MをLM301ANに交換してTP3の電圧と電流を測定してみました。 まず゙電圧は初期値14.25V、モーメンタリスイッチを押してホールドした状態のときの電圧は16.61Vでした。 次に電流ですが、無負荷の状態で、電源を接続した時点で約1.7A。それから約2Aまですぐに上昇し、そこから徐々に1.7Aあたりまでに低下しました。 結果はTA7506Mを使った場合とほぼ同じような特性となりました。 OPアンプをTA7506Mとしても問題なさそうです。



今までに作った物で、結構使い勝手が良いのでもう一度か作ろうかとか、まわりから同じ物が欲しいという希望とかありましたので、そういった物を再製作しました。
まずは、昨年作りました窓に付ける防犯ブザーです。 その2の100円ショップの防犯ブザーを移植したものはそこそこの大音量が出ますし、FETで制御しているので、待機時はほとんど電力を消費しません。 電池の持ちは良いです。 実家の人目が付きにくい窓用に追加するために3個製作しました。 窓からガラスを通して防犯ブザーが見える部分は、ボックス上の「USB Charger」のロゴをアルミテープで目隠ししています。



二つ目はNchのディサルフェーターです。 充電器と併用して使うMarkさんのオリジナル仕様そのままです。 上で作ったものとの相違点は、ヒューズは3A、L1コイルは1mH2Aのコモンチョークコイルの片側半分の1mH利用、ファーストリカバリーダイオードには31DF2(200V3A, Trr=30ns)を使用したことと、鉛蓄電池のターミナルに直接接続するので、外部電源入力のジョンソンターミナルがない点です。



三つ目は、夜人が近づくと点灯する照明で、このページの始めに紹介しています防犯灯その4と同じ、3WのLEDを1個使った仕様です。 連れ合いの実家用です。 今回は室内で使用するので、5mmのCDSセルを使っています。 NaPiOnは5m標準検出タイプです。 LED廻りは前回と同じくアクリル板とガスケットを組み合わせた防湿仕様としました。
   


四つ目が、これも去年作りました、ぱっと暗くなったときに約1分間点灯する常夜灯です。姪がとても便利なので各部屋に置きたいというのですが、とりあえず1個作りました。この常夜灯、我が家で使っているものは去年の11月の初めに使用を開始したのですが、その時の電池でいまだに(現在年がかわった9月の半ば)点灯し続けています。1日何回か点灯しているようですが、それでも10ヶ月以上も電池がもったというのは驚異です。 当初は2〜3ヶ月くらい経ったら電池交換かも、の予想でした。 もしかするとこのまま1年位いけるかも??・・・。


導通チェッカーその3(Continuity Tester #3)

今回、「居酒屋ガレージ」さまで回路図を公開されている「100円ラジオ」のケースに組み込む「導通チェッカー」を製作しました。 
回路図は2004-01-28版を使用させていただきました。

この導通チェッカーは回路に入っている半導体素子や、抵抗によって誤ってブザーが鳴らないようになっており、抵抗がおよそ10Ω以下のときにブザーが鳴る用に調整できるそうです。また、測定する回路に影響を与えないよう、印加電圧は0.5V、導通時の電流が0.1mAと低電圧・低電流の優れた設計です。
    
オートパワーオフの4.7Mの抵抗の持ち合わせがなかったので、代わりに手持ちの3Mのものを使いました。およそ3分で電源が切れます。 導通テストを続けているとパワーオフの時間が自動的に延長されます。 電池寿命を延ばす観点から、電源はもう少し短い時間で切れてもいいと思います・・・2M程度の抵抗器でも良いように思われます。
テスト棒、ワニ口・・・ワニ口はGNDを固定する場合に便利が良いので・・・どちらでも使えるようバナナジャックで接続できるようにしました。
ケースはタカチの単四電池2本の電池Box付きのLC115-F2です。
正面右端の銀色の突起は、電源オンのプッシュスイッチ(タクトスイッチの押棒)です。 不要になったボールペンのノック部分を再利用しました。 ケース上蓋の穴はスピーカー用です。 圧電スピーカーは小さなものでないとケースに納まらなかったので、13mm径のものを使用しました。 音量はあまり大きくはないですが、はっきり聞こえます。
端子部分の電圧は実測値で0.4Vでした。
ひとつうまくいかなかったのが、1KΩのVR1で10Ω以下に設定可能ということなのですが、VR1を右端(スライダーが3のポジション)に回し、それから10Ωの抵抗器をつまんで左端まで廻してもブザーは鳴りっぱなしでした。 この左端に廻した状態(スライダーが1のポジション)で、20Ωの抵抗器に交換するとブザーは鳴りません(短絡させるともちろん鳴ります)が、この状態でVR1をほんの少し右に回すとブザーは鳴り始めます。 VR1を100Ω、2KΩ、5KΩ、10KΩ、50KΩと色々交換して試してみたのですが、1KΩの場合と同じでした。 回路図とPCBEで描いたプリント基板図を何度かつきあわせてチェックしたのみたのですが・・・う〜ん原因がよく判りません・・・。

超音波による犬・猫あっち行け装置の回路レビューその1(Electronic Cat and Dog Repellent Circuit Review #1)

実家では夜になると近所の猫が遊びにきます。 ただ家の周りをうろつくのだったらいいのですが、遊びに来たときはいつもウンチのお土産を置いて帰るそうです。 超音波による猫よけ装置の「ガーデンバリヤー・ミニ」というのを1台買って置いてみたところ、その周囲には来なくなりました。 結構効果はありますが、値段もそこそこするので、今回自作可能かどうかの検討をしてみることにしました。
ここのWeb Siteに記載されている回路図を参考にさせていただきました。 ただ、この回路図は間違っているようです。 このページの下に、いろいろとポストされていますが、回路通りに組み立てると動かないそうです。 主なコメントは;
@IC2のピン3はTR2/TR4のベースに接続されるべきで、IC2のピン#3と#2入れ替えるべき。 この回路は動かんぞ〜。
A犬よけの周波数は25KHzちょい下辺りがいい?。
BTrのBD131,BD132は手に入らないのでTIP2955,TIP3055に置き換えた。
CC2のコンデンサがVccに接続されているが、何でそうなのか理解できない・・・←これでいいのだとコメントした人もいますが・・・。
等々・・・。

パワートランジスターはBD139とBD140を使うことにしました。 RSさんでBD139とBD140をそれぞれ1個16円x20個のセット売り、各1セットずつ買いました。 80V、Ic=+-1.5Aのパワートランジスタが税抜き1個16円と激安だし、・・・20個買っても何かの用途に使えるとは思うので・・・まぁいいかと。
下の回路図はこれらのコメントをまとめてフォローしたつもりですが・・・動く動かないは判りません。

ブレッドボード上では、TR1/TR3とTR2/TR4のエミッター間に超音波振動子を接続しない無負荷の状態で、自作の周波数カウンタで測定したところ、TP1とTP2の周波数はそれぞれ424KHzと1270KHzでした。 
   
手元に超音波振動子(ピエゾツィーター)がないので、上の導通チェッカーでも使いました村田の13mm圧電サウンダをエミッター間に刺して音が出るかどうか試してみました。 結果、ジ〜とノイズのような音がサウンダから出ています。 この時の周波数は下の写真のように、無負荷の時よりも若干高くなりました。また、トランジスターはかなり熱くなりますのでヒートシンクは必要です。
通常この圧電サウンダは4K〜20Kの信号でピーと甲高い音で鳴ります。 
   
圧電サウンダで発音の確認はしましが、ピエゾツィーターを接続しても超音波が出るかどうかは・・・??です。

超音波による犬・猫あっち行け装置の回路レビューその2(Electronic Cat and Dog Repellent Circuit Review #2)

下の回路は、上の「その1」で参考にしたWebSiteのポストの中で、「正しい回路はこれ」、とリンクされていたものです。 これは犬が吠えるのをやめさせる装置(H-Bridge Push-Pull Dog-Bark Stopper)ということで紹介されています。 

ブレッドボードで操作を確認してみます。 この回路のトランジスターはダーリントンを使っていますが、実験は「その1」で使ったBD139/BD149で行います。また、電圧は回路図の通り12Vです。 TP1とTP2は「その1」回路と同じポイントです。 
無負荷、VR=100KΩの状態で、TP1とTP2の周波数はどちらも同じ7KHz、VR=0ではTP1が250KHz前後、TP2が390KHz前後でした。
これに村田の13mm圧電サウンダをエミッター間に刺して音が出るかどうか試してみます。
VR=100K側(半固定抵抗を右端いっぱいまで廻した状態)では、圧電サウンダを刺すまでTP1の周波数が7KHzだったものが、刺すと8KHzに変わり、ピーと甲高い音が出ました。 サウンダから耳まで約30cmの距離です。 半固定抵抗を徐々に左に回すと音はキーンとだんだん高くなり、聞こえなくなりました。 聞こえなくなった時点で圧電サウンダに耳を近づけるとキーンと音が出ています。 この時の周波数は40KHz前後です。 さらに左に回すと音は聞こえなくなました。左端で周波数は1,200KHz-1,300KHz間を変動して安定していせん。
また、トランジスターは熱を持っていません。

「その1」の回路ではジ〜というノイズしか出ませんでしたが、この回路ではキーンという音が出るので、この回路が正解みたいです。

ところが、ここにきて大きな接続の間違い気づきました。
圧電サウンダをTR1-TR3のエミッター間、TR2-TR4のベース間に繋いでいたのです。 下の図の緑のマーカーの部分が間違えて接続していた部分です。

これを図面通りのTR1-TR3のエミッター間とTR2-TR4のエミッター間に接続し直したところ、「その1」と同じジ〜とノイズのような音がサウンダから発生し、半固定を調整しても音に変化は出ませんでした。 またトランジスターもすぐに触れないほど熱くなりました。 ブレッドボード上の配線は間違えていないようですが・・・。 
この回路はもう少し時間をかけて勉強する必要がありそうです。

追伸1-秋月でダーリントントランジスタ(2SB1226/2SD1828)を買ってきました。 BD139/BD149と差し替えてみました。
なんとうまく作動しました。 原因はトランジスターでした。 この回路では図面通り素直にダーリントントランジスタを使うべきでした。 TP1とTP2の周波数ですが、圧電サウンダを刺していない状態で半固定抵抗を右端にセットした状態ではTP1が7KHz、TP2が16KHzでした。 TP1は計算通りの値です。 圧電サウンダを刺すと、それがそれぞれ40KHzと48KHzに変化しました。 右端セットした状態ではサウンダからピーと甲高い音が出ます。半固定抵抗のダイヤルを徐々に左に回すとTP1の周波数がおよそ56KHz(圧電サウンダを抜くと25KHz)で音が聞こえなくなりました。 サウンダに耳を近づけるとキーンとわずかに音が聞こえます。 このことから超音波周波数の調整はサウンダ/スピーカーを接続していない状態でのTP1の周波数で見ればよさそうです。 
4つのトランジスターの内、TR1がなぜか暖かくなりました。

同じ周波数の超音波を流し続けると、動物はそれに慣れてしまうそうで、時々周波数のパターンを変える必要があるそうです。 この回路ですとそれを手動で変更するようになるのですが、ロジックICか、もしくはPIC・AVRを使って、自動で1秒とか2秒間隔で周波数の変更が出来ればと思います・・・が、プログラムを組む能力はまだないし・・・今後の課題です。

超音波による犬・猫あっち行け装置の回路レビューその3(Electronic Cat and Dog Repellent Circuit Review #3)

同じ周波数の超音波を流し続けると、動物はそれに慣れてしまい、時々周波数のパターンを変える必要があると上で書きましたが、ロジックICの4017を使って一定の時間毎に周波数を変化させる回路を考えてみました。
555でクロックパルスを発生させ、これを4017のピン14のClockに入れてやって、Q0から順番に、一定の間隔でバケツリレー式で信号を出して、FETで個別抵抗をドライブする方法です。
現状は上の回路図のように555の6番ピンが半固定抵抗に接続されていますが、これを20KHz〜40KHz程度の周波数を発生させる4パターンの個別の抵抗に置き換え、Q0から信号が出たときは、例えば20Kの抵抗、Q1から信号が出たときは30Kの抵抗、Q2から信号が出たときは24Kの抵抗・・・という風に、一定間隔で個別の抵抗値の抵抗器を経由し、4番目が終わったらまた元に戻るという、下のような回路を考えブレッドボードで試してみました。 555の発生パルスは0.7Hz(TH,TLとも0.7秒)=1.4秒としました。 これがうまくいけば最初の1.4秒間は35Khzの周波数を発生し、次の1.4秒間は24KHzの周波数を発生・・・という風に1.4秒おきにランダムに周波数を発生でき、それを電源が入っている間は繰り返すことができるはずです。

ブレッドボード上では抵抗器の代わりにLEDを使い、LEDが一定の時間点灯したら次のLEDに移動し、また一定の時間点灯したら次のLEDに移動・・・ということがうまくできるかどうか確認をしました。 
555のピン3に取り付けたLEDの点滅にあわせて、まずQ0のLEDが点灯、Q0のLEDが消えたら今度はQ1のLEDが点灯、Q1のLEDが消えたらQ2と、LEDではうまくいきました。

追伸1-LEDを抵抗に置き換えて実験してみました。
スピーカーからは、ジー・・カチッ・ジー・・カチッ・ジー・・カチッ・・・と小さな音が出ています。 カチッというのは555のピン3のLEDが点灯する時に音が出ていますので、Q0→Q1→Q2・・・と切り替わるときだと思います。 何でカチッと音が出るのかは不明・・・というか電子回路の知識がほとんど無いので分かりません。
また、ジーという音は、音に高低があるので、抵抗の容量の影響を受けているように思われます。 ただ、半固定抵抗を使った時のようにキーンという音ではなく、スピーカーに耳を近づけると聞こえてくる音の小さな
ノイズ、という感じです。 ブレッドボードの接触不良によるものなのか、考えた回路がまずいのか・・・まぁ素人の考えたものなので、回路がまずいのだと理解してますが、どうもうまくいきません・・・・。

追伸2-FETを、20個も買ってしまったパワートランジスタのBD139に、同時に抵抗も半固定に置き換えて・・・抵抗はエミッター側に移動してみました。 もちろんベースの前面にはダイオードの代わりに抵抗を取り付けました。 
音が出ましたぁ!!
圧電スピーカーからピーと甲高い音が出ます。 サーメットのダイヤルを動かすとTP1の周波数も変化します。 なんとなく・・・よさそうな・・・。
また、555の発生パルスは、1.4秒よりももうちょっと長めの、4-5秒程度としたほうがよさそうな気がします。

この、犬猫あっち行け装置を作る場合は、家の前の道が犬の散歩道となっているので、夜暗くなって、また、ネコが5m以内に入ったとき作動するように、明るさセンサーとモーションセンサーでコントロールしようかと考えています。 モーションセンサー、使い慣れているNaPiOn以外選択の余地はなさそうです。

超音波による犬・猫あっち行け装置の回路の製作準備(Preparation for the Electronic Cat and Dog Repellent)

Amazonでピエゾツィーターを1個1780円+送料800円、合計2580円で購入しました。 モノは大きくないのに送料がかなり割高でした。 ドイツのKemo製です。 注文した後インターネットで調べてみると、同じような矩形ドーム型で1個840円送料480円、円形ドームのピエゾツィーター(写真下)なら650円で中華製のものがありました。 

Kemoスピーカーの半値かそれ以下です。 同じ円形ドームで300円というところもありましたが、こちらは来年1月以降にならないとものが入ってこないとか。 動物用のスピーカーなので安いピエゾツィーターよかったのですが・・・事前によく調査をすべきでした。
下の写真がKemoのスピーカーです。 サイズは65Hx145Wくらい。 2.5KHzから45KHzまでの能力があるそうです。

早速上の追伸-2と同じレイアウトのブレッドボード上で繋いでみました。
期待で胸を膨らませていたのですが、ピーと発音させたときの音が今まで使ってきた13mm圧電サウンダと同じか、気持ち少し大きい音のような気がする程度でほとんど変わりませんでした。 残念でした。 この回路ではKemoのスピーカーの能力を発揮できないのでしょう。 
コスパで見ると、コスは1個25円の13mm圧電サウンダと比較のしようがないですが、「パ」の方はこの回路では、ほぼ互角という主観的結果となりました。

この回路の性能を基板上でどうなのか、試作品を作って確認してみます。
下の写真は試作のプリント基板上に部品を取付けた状態です。 555のクロックパルスは今回は5秒としました。 またダーリントントランジスタにはヒートシンクを念のため取り付けています。 ダーリントントランジスタが熱を持たないようでしたら取り外すつもりです。 
12Vで実験します。

音は出ています・・・がブレッドボード上での音のレベルと同じで、ピーと発音させたときの音量が小さいです。 ということは超音波モードにした場合も音量が小さい、ということになります。ブレッドボード上では4017のポートが切り替わるときカチッカチッと出ていた音は聞こえなくなりました。TP1で周波数を測定すると、555のピン3のLEDの点灯→消灯後、次の点灯時に(今の設定ではTH=3.3秒、TL=3.3秒の約7秒間隔毎に)周波数が切り替わっています。 12V駆動のプッシュプル回路、どうすれば音量を上げることが出るんでしょ・・・次の課題です。

追伸1-4017の廻りを変更しました。 半固定抵抗をBD139でドライブしていたのをやめて、4017のQ0〜Q3のポート先に取り付けました。
また同時に今回下記のマイナーチェンジを行いました。。 
@電源を15Vに変更。
 電圧を上げることは音量UPの定番なので。
Aヒートシンクは取り外しました。 ブレッドボード上でIC1の6番ピンのコンデンサの取付を忘れて555の周波数が異常に上がったときは著しく発熱しましたが40KHz以下の周波数では発熱しませんでした。
Bトランジスタを2SB1226/2SD1828から原典のBD679/680(写真右)に交換してみましたが、2SB1226/2SD1828と大差ありませんでした。
   
音量は電源を15Vに変更したため若干上がりました。 この回路はこれで限界でしょうか。

車用12Vバッテリー(鉛蓄電池)充電器の基板をプリント基板に変更しました (Made a Printed Circuit Board for the above mentioned 12V Lead Acid Battery Charger)

で紹介しました12V鉛蓄電池充電器用のプリント基板バージョンを作りました。 19V仕様なのでガラスエポキシ基板としました。 左がプリント基板、右が基板上に部品を取り付けた状態です。
   
出力側のコイルを経由する、しないを基板上のトグルスイッチで切り替えることができるようにしました。 今回LM301Aを使いましたが、1.8-1.7A流してもLM301Aはあまり熱を持ちませんでした。 やはり図面通りのLM301Aとの相性がいいようです。 2つの5Wのセメント抵抗がほんのり暖かくなりました。 その他の動作は先に作った物と同じですが、プリント基板の利点としてはCAD上で配線を確認できるので、実体配線チェックの手間が必要なく楽ですし、配線の間違いを極力排除できます。 また、必要なとき複製が簡単にできます・・・これはまぁめったにないことですが・・・。
この改造を機にヒートシンク冷却用の12V0.14A30mm□のファンを取り付けました。 電源電圧が14-16Vなので12Vの低損失レギュレーター経由(写真中央の下側の縦長の基板)です。 また、電源のON/OFFスイッチも追加しました。←電源のON/OFFスイッチは、ワニ口をバッテリーのターミナルに接続すれば、意味がなくなるので、後日撤去しました。 ←逆流防止用10AのSBDを追加したので、電源のON/OFFスイッチを復活しました。


追伸1-昨日fieroが初めて信号待ちの時、エンストしました。 どうもバッテリーくさいです。 このバッテリー2008年の11月に交換してちょうど丸4年になりました。 バッテリーを外すと緑のインジケーターが消灯していました。 たぶんホット○ナズマもどきのコンデンサーのバックアップで点灯していたようです。 ついにfieroのバッテリーをこの充電器とディサルフェータで試してみる機会が訪れました。 ディサルフェーターはこのすぐ上で紹介しました、「再度製作した」Nchのものを使います。 バッテリーの電圧は12.37Vでした。 残容量は約70%程です。 現在充電中ですが、30分ほどでNchディサルフェーターのL1コイル・・・1mH2Aのコモンチョークコイルの半分を使用したもの・・・が異常に熱くなり、またL1以外にもファーストリカバリーダイオードが熱くなりました。 FETのIRFZ44VBFとトランジスターは全く熱を持っていませんでした。 L1コイルからはジーという蛍光灯に耳を近づけたときのような音がします。 とりあえずPchのディサルフェーターに交換し、充電を続行するこのにしました。 30分経過後のPchのディサルフェーターはFETも含め熱を持っている部品はありません。 

このNchのディサルフェーター関連は下の「追伸2」にて続きをレポートすることにします。

さて、充電ですが、下記写真の接続(19V3.4AのACアダプター+充電器)で充電器の緑のランプが点灯しました。 充電器のOutputが12.5Vまで下がって充電が完了したときに点灯するはずですが・・・。

とりあえず上の写真のACアダプターを使った充電状態で充電開始の電圧、12時間後、24時間後と測定してみると開始時12.17Vのものが12時間後には12.09V、24時間後には12.04Vまで落ちて、充電するどころか、逆に放電状態になっています。

秋葉原へパーツを買いに行ったとき、トランス屋のオッチャンに、今使っている19VのACアダプターで充電がうまくいかないので、アダプターが合わないのかなぁ?と聞いたら、今のアダプターのほとんどは充電出来ないよ・・・ここに置いている(このオッチャン、アダプターも売っているのです)のも皆充電は出来ない、充電出来るACアダプター、この辺じゃ売ってる所ないんじゃないのとの返事。 えぇ〜っACアダプターじゃ充電できないの?・・・この辺って・・・ここは何でもある秋葉原じゃないですか・・・。 あッあそこ(実際は具体的な店名でした)にはあるかもしれないということでその店を訪ねてみましたが、やはり充電出来るアダプターなんて無いそうです。 アダプターで充電しようとしたのは素人的発想でした。 ということで、このオッチャンの店に戻って、20V3Aが取り出せるトランス(東栄J243)を調達しました。 参考にした回路図では18V以上あればよさそうでしたので。 秋月の充電器では電源ユニットのキャパを決める際、(充電電圧+4V)x1.4の計算式で求めるそうですから、12Vバッテリーの場合この式に当てはめれば22.4Vとなります。 4000円近くしました。 それに重たい。 トランスで電源を作ると結局値段的には市販の充電器と同等のものになってしまいました。

早速このトランスを使って20Vの電源装置を作ることにしました。 ケースは秋葉原駅前のケース屋さんで売っていた790円の屋外用のJCTボックス?です。

下の写真は組み立て完了形です。 交流から直流に変換するダイオードブリッジは600V6Aのもので、ヒートシンクの要不要が判らないのでとりあえず取り付けました。 ←ダイオードブリッジは秋月で入手可能な電流をもっと流せる「D15XBS6(60V15A)」の方がよさそうです。

AC100V入力側には220Vのvaristorを付けています。 コンデンサーは手持ちの35V4700μF(後日50V4700μFに変更)のもの、動作確認用のネオンランプも取り付けました。 スイッチ、ヒューズボックスは開口用の穴の部分に取り付けました。
    
さて、実際に使ってみて、まずトランスですが、Input100Vで20Vのタップに接続するとOutputが28Vとなりました。
色々と接続を試し、Input110Vの18VタップでOutputが23Vとなりましたので、これでOKとしました。 
↑上の20VのタップでOutputが28Vとなったのは、AC20Vの最大値√2倍となるのを後で知りました

充電スタート時のバッテリー電圧は12.63V(回復しています)で充電開始2時間後、下記の充電器とディサルフェーターのワニ口を外した状態での電圧は12.74Vとなり、順調に充電している模様です。 ところでダイオードブリッジのヒートシンクですが、取り付けて大正解でした。
ヒートシンクは60x30x30の割と大きなものですが、すごく熱くなりました。 触ることは出来るので60〜80℃くらいの間ではないかと思います。 またトランスも熱くなっています。 トランスもダイオードブリッジのヒートシンク負けず劣らずです。 とりあえずトランスにも充電器と同じ厚手(77x38x15x8厚=下の写真トランスの右横)のヒートシンクを取り付けました。 あとDCファンもあったほうがよさそうです。

一晩充電して9時間後の電圧は12.91V、充電開始時に熱くなったトランスとダイオードブリッジのヒートシンクは「ほんのりと暖かい」程度に温度が下がっていました。 たぶん満充電に近づいてきて、電流値がかなり下がったからと推測されます。 

下右の写真は、充電後に、やはりファンがあった方が良いと思い、余っていた80mm□12VDCファン・・・これは昔PCのCPUのO.Cに夢中になっていた頃に取り付けていた、高回転でうるさいファンです・・・を取り付けようとしているところです。 レギュレータの7812には、23Vから12Vボルトへのドロップで電力消費量が1.5W程となりそうなので、大きめのヒートシンク(54x50x15)を取り付けています。 また、トグルスイッチでファンのON/OFFを手動でできるようにしています・・・希望としては温度センサーで熱を検知して信号線付きのファンでパルスコントロールしたかったのですが・・・もう少し電子回路の知識が増えれば何年か先にはできるようになるかもしれません。
   
ディサルフェーターを併用したので36時間充電しました。 充電終了後のバッテリーの電圧は9時間後の12.91Vと変わらずでした。12.7Vで100%充電なのでこれ以上電圧の上昇はないと思われます。
下の写真は今回使ったヒートシンクです。 右から60x30x30、77x38x15、54x50x15のサイズのものです。


追伸2−後日トランスを買ったところの人と、また話をする機会があり、トランスが熱を持ったことを話したのですが、原因はトランスの容量(電流値)が小さかったからではないかとのことでした。 設計の倍程度容量があった方が良かったのでは・・・今回はイニシャルで2Aほど掛かるので、5A程度のトランスの方が良かったのでは、とのことでした。

追伸3−バッテリーも購入後ほぼ丸5年が経ちましたが(2008年12月初旬に購入し、ただ今2013年10月の半ばです)、まだまだ使えそうです。

超音波による犬・猫あっち行け装置の回路レビューその4(Electronic Cat and Dog Repellent Circuit Review #4)

この際ですから別の回路も検討します。 参考にしたのは4047Bと4050Bを組み合わせたここの回路です。
この回路図に基づいてブレッドボード上で組み立ててみると・・・何と・・・求めていたものに出会った・・・まさにこの言葉がピッタリでした。 トランジスターは2SB1226/2SD1828ですが発熱はしていません。 可聴周波数帯域では音量は十分と思われます。
周波数の自動変更は4017+4066の双方向スイッチで行うことにしました。 下は確認中のブレッドボー上の回路です。


超音波による犬・猫あっち行け装置の基板の製作(Fabrication of a Printed Circuit Board for the Electronic Cat and Dog Repellent)

のその4の回路に基づいて早速プリント基板を作ってみました。 ガラスエポキシ基板としました。 最近ではチップコンデンサ(主には0.1μF・・・サイズは1608とか2012と非常に小粒ですが、半田のコツを覚えたらサイズの問題はなくなりました。)とかチップ抵抗とかチップダイオードもプリント基板のレイアウト上使った方がよさそうだと思う時は、配線側に取り付けるようにしているので、割とコンパクトにまとまったと思います。
   
微妙な周波数の調整が出来るよう、半固定抵抗は多回転式のものとしました。 4017用の555で発生するクロックパルスは約7秒(TH=3.4秒、TL=3.4秒)としましたので、約7秒毎に4017の出力ポートがQ0→Q1→Q2→Q3と切り替わり、Q3の後はまたQ0に戻り、電源が切れるまで反復します。
4017からの信号を、サーメットが繋がっている4066のアナログスイッチに送ってやって、例えばQ0の信号はアナログスイッチの「Control A」のピンに、Q1の信号は「Control B」のピンにというふうに、信号が4017のどのポートから出ているのかによって、スイッチの切り替えをコントロールしています。
今回の回路では4種類の周波数の超音波を約7秒毎に切り替えながら発生します。
4つある半固定抵抗器の横のLEDは、LEDの点灯時にその脇の半固定抵抗器で設定した抵抗値による周波数が発生するよう配置しました。 LEDが点灯している間に発生周波数を調整する必要があります。 この間に調整しそこなうと、一周後の次の点灯時に調整継続ということになります。この多回転式微調整にはいいのですが、端から端まで25回転なので、調整に手間がかかるかと言えばかかります。 超音波モードに達するまで、隣の部屋の配偶者からはピィーピィー・ピィーピィーうるさくて気分が悪くなるとクレームが来ました。  まぁ動物の気分を悪くする装置を作っているので、いたしかたないことではありますが・・・。 でも、音は結構遠くまで届いているようで、内心は・・・よしよしとほくそ笑んだりして・・・です。 発生周波数は23KHzから33KHzの間で周波数カウンタを確認しながら設定しました・・・が、この周波数で超音波が出ているかどうかは聞こえないので分かりません・・・可聴領域(私の耳ではおおよそ17KHz辺りまで)では甲高いピーッという音が出ているのを確認してはいますが。

これにモーションセンサーと明るさセンサー基板を接続すれば犬・ネコあっち行け回路は完成です。 センサー回路はNaPiOnからの信号をエミッター接地のトランジスター(2SC1815)のベースに与え、位相が反転したときに555のトリガーがかかる下記のワンショットタイマーで計画中です。

この回路でのタイマー時間は約11秒〜2分の間で設定可能です。 ワンショットタイマーが作動すると555のピン3からの信号で、mosfetがONとなり、タイマーが作動している間は本体基板に電気が流れます。

これで準備は整ったのですが、「犬・猫あっち行け装置」は屋外に置くので、ケースもしっかりしたもの・・・例えば木に設置している人工の鳥の巣箱のようなイメージ・・・が必要なので、組み立ては少し先となりそうです。 それよりも、その前に建屋内で使え、外観もあまり気にならない「ネズミあっち行け」装置を先に作ってみようと考えました。 ネズミ用は別棟の物置に生息しているネズミどもを追い出すため、24時間超音波を出しっぱなしにする予定です。 これには、明るさセンサーとモーションセンサーの回路は不要ですし・・・。

追伸1-先に紹介しました中華製のGoldWood 「GT1005」という円形ドームピエゾスピーカーを購入しました。 1個650円です。 

試しにこの回路に繋いでみたのですが、どうも相性が良くありません。 kemoのホーンツィーターでも、村田の圧電サウンダ(22mm,
17mm,13mmの3種類を試してみました。)でも問題なく、およそ7秒毎に抵抗が順番に切り替わり周波数が変化していたのですが、このスピーカーを繋ぐと最初にピーと大きな音が、約1秒間くらいですが出て・・・最初に作動する4017のQ0に接続した抵抗を10KHz程度の周波数に設定していたので・・・その直後バチッという音とともに半固定抵抗横のLEDが4つ全部同時に点灯してパワートランジスターが急速に熱を持ってきました。 Q0〜Q3の先には「その3」の回路図にあるようにダイオード・・・1N4148の代わりにチップの1SS355TE (VR=80V, IF=0.1Amax)を入れているのですが・・・・。 スピーカーを取り外すと、何もなかったかのように半固定抵抗横のLEDはまた順番に7秒間隔で点灯するサイクルに戻ります。 
回路がまずいのか、1SS355TEが役不足なのか、はたまたスピーカーに原因があるのか、さっぱり分かりません。

このスピーカー、大きな音が出るので是非使いたいのですが・・・。
そのうち、ブレッドボード上で、音量のが小さかった「その2」のプッシュプル回路でこのスピーカーを試してみる予定です。

追伸2-このスピーカーの入力端子と平行に抵抗を付けてみました。 先に紹介しました導通チェッカーその3で圧電サウンダに抵抗を平行に取り付けていたのをすっかり忘れておりました。 症状は少し解消されたようにみえます。 ただQ3ポートの抵抗が飛ばされ、Q0→Q1→Q2→Q0・・・と反復するようになりました。 ・・・??です。

追伸3-今回は円形ドームピエゾツイーターの改造です。 「Various Kraft」さまのWeb Siteのピエゾツィーターのチューニング方法を参考にさせていただきました。 それは紙でできた振動板を硬くし、背面部にグラスウールとか綿等の吸音材を詰め込む方法です
スピーカー部分を外した状態です。 右の紙のコーンを硬くします。

作者の方は溶剤で薄めたエポキシ接着剤を2-3回塗布したとあるのですが、接着剤を薄める溶剤が手元になかったもので、いつもさび止めに使っているPOR-15を塗布しました。 POR-15もエポキシと同等と思います。 右の艶がある方ががPOR-15を塗布したものです。

POR-15を塗布したものは薄いプラスチックの板のようになりました。 振動板が乾いたらその背面部に吸音材を詰めます。 吸音材は薬箱の中で眠っていた脱脂綿です。

次に振動板の中央部にフレームのコーンの先と振動板が接触しないように吸音材を置いて、スピーカーをフレームに取り付ければ完了です。

チューンアップ後の感想ですが、可聴域ではピーの高音が耳に突き刺さるような、鋭いピーの音になりました。

しかしながらこのツィーターを長時間鳴らすことは出来ません。 555のピン3と4017のピン14の間にダイオードを入れることで、初めの1分間ほどはQ0→Q1→Q2→Q3→Q0・・・とうまく反復するようになり、解決したかと思いましたが、その後Q0に貼り付いてしまい急速にトランジスターが熱くなります。

追伸4-このスピーカーをなんとか使いたく、次に試してみたのが、ダーリントントランジスタのエミッターとスピーカー間に抵抗を入れてみることでした。 220Ωの抵抗を試しに入れてみました。 なんとうまくいきました! 4017のポートは順番に反復し、30分経過してもトランジスターは発熱していません。 使った抵抗は1/4Wのものですが、ほんのりと暖かくなりました。 1/2Wかそれ以上の方がいいのかもしれません。

ネズミあっち行け装置の組立その1(Fabrication of the Electronic Mouse and Pest Repellent #1)

Kemoの矩形ドームピエゾスピーカーを使ったネズミあっち行け装置の1号機を作りました。

上で紹介しました円形ドームピエゾスピーカーを使った装置は、このスピーカーを4つ束ねたものを作りたいので、4つのスピーカーがうまく動作するかとか、スピーカーを固定するフレームをどうするかとかまだ色々と実験とか計画することが残っているので先送りです。 回路自体は間違っていないようなので、フレームが決まれば、そんなに時間はかからないのでは・・・と考えています。

下は今回の外観です。
   
スピーカーの後ろのパイプ、これはスピーカーをステーに固定する部分ですが、これはマスキングテープの芯材なのですが、径が35mmだったので何かに使えないかしらと、とっておいたものにアセテートテープを貼って見栄えを良くたものです。 スピーカーとはエポキシで接着しました。 またスピーカを支えているステーとスピーカーの後ろのキャップは100円ショップで買った下の写真の「自転車ライトホルダーケース」を使いました。 廃材とか身近なもので、まぁなんとか格好は付いたと思います。 基板用のケースはタカチのSW125です。

発生周波数は、周波数カウンタを確認しながら23KHz、26KHz、28KHz、31KHzに設定しました。 約7秒おきにこの周波数が切り替わります。 周波数の切り替えは昇順とか降順ではなく、低い周波数の次は上から2番目の高い周波数という具合に「強弱」を持たせています。 Kemoのスピーカーは45KHzまで対応しているということなので設定周波数の全域をカバーしてはいますが、音は聞こえませんので、音量がどのくらいとか、果たして超音波が出ているのかとか、動物がこの装置の超音波をキャッチするのかどうか等は、さっぱり判りません。

やはり動物がこの装置の超音波に反応するかどうか、確認してみたいので、よく公園で日向ぼっこをしているネコくん達に協力してもらおうと考えています。 5-6mほど離れた所からスイッチを入れ、こちらを振り向けば聞こえたということになります。 15V電源ですが、持ち運べるポータブル電源が必要です。 
MC34063を使ったアップコンバーターを作ることにしました。 電池3本4.5Vから15Vへのアップコンバートです。 アップコンバーターの製作もこれで4つめとなりましたので、簡単にできました。

MC34063は以前100円ショップで買ったダウンコンバーターから取り外したもの(セカンドソースのICF製)を使います。 ケースは単3電池4本スナップタイプです。 この電池1本分のスペースにアップコンバーターを組み込みます。 半固定抵抗で15Vにセットしようとしたのですが、15.XXの少数以下のXX部分がめまぐるしく変わり安定しません。 ICF製のMC34063をMC34063コンパチのNJM2360ADに交換したところ、少数以下の変動はなくなり、安定した電圧となりました。 
   
この電源で可聴領域では音が出ていますので・・・アダプターより若干音は小さいですが・・・まぁとりあえずこれで行こうと思います。 本体との接続はこのように自作のDCプラグ付きスナップを利用しました。


ネズミあっち行け装置の組立その2(Fabrication of the Electronic Mouse and Pest Repellent #2)

ピエゾラウドスピーカというのを見つけたので、これを2個使った2号機を作りました。

このスピーカー、可聴範囲ではとんでもない爆音が出ます。 当初4つサーメットの内の1つを誤って、14KHzにしていたのを気づかないで、そのサーメットに順番が回ってきたときに、「ビー」と大音響が部屋中に響いたときは、びっくりして壊れたかと思い、思わずスイッチを切ってしまいました。
カバーする周波数は2-60KHzで、「その1」で使った矩形ドームスピーカーの2.5-45KHzや円形ドームスピーカの2.5-25KHzよりもレンジが広いのです。
スピーカーを取り付けているのはPF管カプリング・・・スピーカーの径が40mmなので何とかうまく納まりました。 PFカプリングを支持しているのは手すり用の金物です。これらはホームセンターで調達しました。 スピーカー下の基板のケースはタカチのSS160です。

このスピーカーは円形ドームスピーカーと同じで、抵抗をエミッターとスピーカーの入力ライン間に直列に入れないと、トランジスターがあっという間に、やけどしそうなほど発熱します。 抵抗はセメント抵抗47Ω/10Wです。 この抵抗を入れたところ動作は安定し、トランジスターも全く発熱がなくなりました。 抵抗による音量の減衰は感じません。 1時間ほどの運転で、セメント抵抗がほんのり暖かくなった他は熱を持ったものはありませんでした。
周波数は21KHz-31KHz(トランジスターのベースの周波数の実測値)で抵抗値をセットしていますが、残念ながら超音波が出ているかどうかは聞こえないので判りません。

なお、電源は12VのACアダプターです。 15Vでは「ジー」というノイズがでて、これじゃぁたぶん超音波は出ていないんだろうなぁと容易に推測できるような状態でした。 大音響が部屋中に響いたのは12Vです。

ネズミあっち行け装置の組立その3(Fabrication of the Electronic Mouse and Pest Repellent #3)

4つの円形ドームピエゾスピーカーを取り付けたネズミあっち行け装置の3号機が完成しました。

近所の地域の防災無線のスピーカーのようになりました。 

スピーカーをパラで接続すると問題なく4台鳴ります。 
このスピーカー用の抵抗は、スピーカーの性能が2.5-25KHzであることから、出来るだけ抵抗値の小さいものがいいと思い、セメント抵抗は22Ω/10Wとしました。 今回使用した円形ドームピエゾスピーカーの周波数範囲の25KHzは、鳴きを防止したら(鳴きを防止するというのは共振を防止するという意味なんでしょうか?・・・よく判りません)27KHzまで伸びるそうですが、「その2」で使ったラウドスピーカーも振動板はプラスチックのようなテクスチャーですし・・・チューンアップ後はPOR-15のお陰で同じようなテクスチャーになったので、かなり高い周波数まで対応できるのでは・・・とチューンアップの成果も大いに期待して・・・周波数の設定を23-30KHzとしました。 
試運転の結果は;
@セメント抵抗が暖かくなりました。ほんのりという程度ではなく、こたつに丁度いいくらいの温度です。
A周波数の設定は「その2」とほぼ同じですが、23-25KHz帯では音が聞こえます。キーンと言うような高周波の音ですが、はっきりと聞こえるのです。 スピーカーの特性に依るものかもしれませんが、よく判りません。 この帯域では4つの円形ドームスピーカーは個体差が目立ちます。 例えば1つのスピーカーからはキーンというピュアな音が、別のスピーカーではそれにジジジッというノイズが混ざったり、また別のスピーカーからは音が聞こえなかったりと挙動がバラバラなのです。下の写真の30KHzになると音は聞こえませんが、超音波は出ているインプレッションです。

スピーカーを取り付けているパイプはホームセンターの電気コーナーにあった、「その2」でも使ったPF管カプリングです。 2本買って1本を半分に切断して十字を作りました。 PF管の材質はABSっぽかったのでJBWeldで接着しましたが、PF管の色は「その2」と同じアイボリー、JBWeldはグレーなので、どーも見てくれが良くないので、POR-15で塗装しました。 支柱/台座もホームセンターで調達したものです。
この電源も12VのACアダプターです。 このスピーカーも「その2」と同様15Vのアダプターでは、音が聞こえる「23-25KHz帯」ではジーというノイズが出て上手く鳴りませんでした。

犬・ネコあっち行け装置の組立(Fabrication of the Electronic Cat and Dog Repellent)

犬・ネコあっち行け装置の製作が完了しました。

ネズミあっち行け装置その2で使ったピエゾラウドスピーカー(1個945円で送料は含みません)を組み込めば小型化できるので、鳥の巣箱計画は中止しました。

動体の赤外線センサーのNaPiOnは5m標準検出タイプ、明るさセンサーは5mmCDSです。 この装置は常に超音波を出しているものではなく、暗くなって動体を検知したときのみ作動するので、周波数は段階的に切り替わる必要はなく、手動で希望の周波数に設定するオリジナルの回路図そのままとしました。
 
ちなみに、動物がいやがる周波数というのは、鳥の場合が10KHz辺り(この周波数は人にも聞こえます)、犬・ネコが20-25KHz、ネズミ・イタチ等の齧歯類(げっぱではなくげっしと読むそうですが、個人的には、なんとなくゲッパの方が親しみやすい感じがします・・・)が24-32KHz(子ネズミでは50KHz辺りまで聞こえるらしいです)、虫とかゴキが20-35KHzだとか。

電源は当初単三電池4本6VをNaPiOnが移動体の熱源を検知したときのみ、555のピン3の信号でmosfetがオンになり、12Vの昇圧回路が作動して超音波回路を12Vでドライブするようにと考えたのですが・・・mofsetを使った場合や、リレーを併用した場合のケースを実験してみましたが、どうもパワー不足のようで上手く作動しませんでした。 それで、やむなく電池8本の12V仕様です。 軒下のネコが通る所に置くのでACアダプターでは機動性に欠けるのです。 待機時は5V用低損失レギュレーターのXC6202P502TB(消費電流10μA)、NaPiOn(同待機時46μA)とCMOSの555(同100μA)が電力を消費しますが・・・、数ヶ月は持つのではと期待しています。 

さて、この装置、元々は市販品と自作でどちらが安くできるかというコストエヴァリュエーションからスタートしました。 
結果は、市販品を4-5千円ほどで調達できるのなら市販品の方が断然有利です。 周波数を一定時間毎に自動で変更するとか、周波数を自分の好みで対象動物用に設定したいとか、暗くなったときのみ作動するという機能が必要・・・等の個別の希望がであれば、自作ということになると思います。

ただし、 こういった超音波発生装置が実際ネコとかネズミの排除に本当に効果があるのか、またはないのかは今のところ判りません。 とにかく物置に生息しているネズミを追い出すことができる、またネコを追っ払うことが出来る可能性のある道具として、個人の趣味として作ってみたので、効果の有無については今後運用してみてからのお楽しみということで・・・。

4つの超音波発生装置を作って思ったことは、やはりPICかAVRを使った方が簡単に回路ができそうということでした。 プログラムをちょっと書き換えるだけで周波数の切り替えの時間を変更したり、周波数を設定できたりすれば、もっと実験がいろいろとできそうです。
そのためにも、Cの勉強を真面目にしなければ・・・